トロツキーとレーニンににらまれる可哀想なケレンスキー。
ケレンスキー政府が良い政府だったかどうか私にはわかりませんが、かといってボリシェヴィキによる一党独裁がケレンスキーより優秀だったかと言えば…言葉に詰まります。
ボリシェヴィキが自分たちの生活を豊かにしてくれる、と信じた国民、特に農民は裏切られた思いだったでしょうね。都市労働者に配給するための穀物が足りず、レーニンらは農村に余剰穀物の輸出を命令します。(戦時共産主義)でも、作ったら作っただけ全部国に略奪される状況じゃやる気もでないので、どんどん穀物生産量は低下していきました。労働に対する対価が支払われていない訳です。対価なんか払う必要がないですから。(マルクスの『共産党宣言』に多分この辺の考え方が詳しく載っています)
穀物の量が減っても輸出は強制されるので、飢饉が広がります。
耐えられなくなった農民たちがアレクサンドル・アントーノフという男に率いられて「タンボフの農民反乱」を起こします。が、この反乱は毒ガスによって鎮圧されました。
亡命先から祖国ロシアの姿を見ていたケレンスキーがいたたまれないです。

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