世界観の設定【世界観の設定】
突如飛来した巨大隕石の衝突により、地球に謎のウィルスが蔓延。
ONKウィルスと名付けられたそれは、20歳以上の男性にのみ感染し、感染者は“生物学上の性別は男性のまま、少女のような外見になる”という恐ろしい性質を持っていた。
このウィルスの恐ろしい点は、感染者の外見が少女になるだけで無く、人格や精神、知能も無垢な少女に寄っていくことにある。
そして症状が進行するにつれ、自身が感染者であるという自覚を失っていき、その可憐な振る舞いは周囲から愛らしいという感情を呼び起こし、“成人男性”であるにも関わらず、まるで小動物や幼女に対するような庇護欲を誘発する。
なお、治療法は未だ確立されていない。
さらにONK感染者は“不老”という特徴まで併せ持ち、その肉体は寿命を迎えるまで“少女”のまま固定される。
この性質に着目した研究者達は、人類の悲願である『老いの克服』を実現すべく、ONKウィルスの解析と、不老化の原理を追求する男の娘研究施設『こぐまラボ』を設立した。
その一方で、日本の成人男性の約4割が『少女化』した事により労働力が激減。
日本は深刻な労働力不足に直面する事になった。
その問題を解決すべく、政府は特別法を制定。
『少女化』してしまった男性に『男の娘』という新たな身分を付与し、社会進出を促すための政策を打ち出した。
こうして日本の社会構造は、大きく変化していったのだった。
【登場人物】
◆熊谷(くまがい)
30歳/男性
こぐまラボの研究員の1人であり、ONKウィルス免疫保持者。
明るく人当たりの良い好青年で学会ではその才能を高く評価されている。
しかしその実態は『男の娘』の観察と研究に情熱を捧げ、日夜その男の娘愛で世界を満たすことを夢見る変態である。
男の娘はあくまで『癒し』であって、恋愛対象として見ているわけではない。
◆仙太郎(せんたろう)
27歳/男性
ONK患者の男の娘。
桃色の長髪と吊り目がちな瞳が特徴。
こぐまラボで被験体として身体データを提供している。
“変異体”と呼ばれる『人格や知能に影響を及ぼさない』タイプの貴重な感染例。
小遣い稼ぎのために家政婦として熊谷の身の回りの世話もしている。
【こぐまラボの目的】
不老化の実現。
ただし、現段階では『ONKウィルスの不老化作用』と『外見・人格の少女化および知能の低下』を切り離す事ができない為、不老化の実現はまだ先の話。
【男の娘】
肉体の性別は男性のまま、外見・人格が12歳程度の美少女となってしまった存在。
性自認はあくまで男性である。
不老化の影響により、肉体年齢・外見年齢が変化しないのが特徴。
平均寿命は日本の成人男性と変わらない。
本物の少女と区別をする為、外出時は政府規定のメイド服を着用する事が義務付けられている。
『死ぬまで肉体が衰えない』という特性を活かした新たな労働者としての需要が見込まれており、政府は『男の娘』の社会進出を後押しする為、様々な制度を整えている。