3、太陽と炎が合わさる所息子はとてもやんちゃで快活な子だった。
この場所に生きる子供達は皆そうだ。
その中でも飛び抜けてやんちゃな子供だった。
自分よりも年上の子供と取っ組み合いの喧嘩をしたり、川に入って魚を取ったり、山に入って日が暮れるまで遊び倒したりするような子供だった。
そんなある日だ。
息子が見た事も無い巾着を持っていた。
「どうしたのそれ」
「道に迷って困ってる人がいて、街までの道を案内したら貰ったんだ」
そう言って、巾着を開くと中からキラキラ光る飴や金平糖が出てきた。
息子は大喜びし、それを持って飛び出していった。
きっと近所の子達と一緒に食べるのだろう。
よくもまぁ、道案内ごときで菓子をあんなにもくれてやる奇特な人間が居たもんだと思った。
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