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    あさづき

    @mtasdk_181 夜中元気な人
    BLばっかり描いてるよ
    気分で絵を消します
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    あさづき

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    クロロレ よっぱらいの続きの続きの続き
    蛇足の話
    ペアエンド後

    走り書きですが長いので多分漫画になりません
    21/7/15 加筆修正済

    夜明けのあとペアエンド後、5年ほど経ってやっとフォドラにパルミラ王として現れるクロードが見たものは、お父様!と見知らぬ幼な子に駆け寄られるローレンツの姿だった。思わず立ち尽くすクロードに、ベレスがあの双子はローレンツの息子達だと伝える。修道院の戦争孤児に懐かれているのかと確認するも、ローレンツの息子だとはっきりと言われてしまう。
     会談のため訪れたフォドラの喉元にて与えられた部屋でたまらず蹲るクロードだったが、疑問をこのままにしておくわけにはいかないとローレンツに直接確認することを決意する。
     早速夜に抜け出してローレンツに会いに行こうとするも、もし会わないうちに彼が結婚したのだと、世継ぎも生まれて幸せだと言われたら…などと悪い想像が頭から離れず二の足を踏んでしまう。仕方なく気晴らしに中庭に行ってみると、そこにはローレンツがいた。久しぶりに会えた喜びをローレンツへ伝えるも、クロードの脳裏には子供のことがチラつきぎこちなくなってしまう。ローレンツも会いたかったと愛しそうに伝えてくるので、意を決して昼間にローレンツが父と慕われているところを見たと、あの子供は誰なのかと聞くクロード。あれは僕の息子だが、拾い子であり、血は繋がっていない。君以外に僕は体を許していない、とまっすぐに見つめてくるローレンツに思わずクロードは喜びを覚える。しかし双子の片割れはとても顔立ちが彼に似ており不安が拭えず、念のため本当に拾い子なのかと確認をする。するとローレンツは彼らを拾った時の話をしてくれた。
     クロードがフォドラを去って数週間後、ローレンツは修道院で仕事の最中に体調を崩してしまう。働きすぎだから丁度いいとベレスやヒルダに休むよう言われたが、なかなか寝付くことが出来なかった。丁度いい時間が出来たと考え、民のために祈りでも捧げようと大聖堂へ向かった。大聖堂へ足を踏み入れると目眩が酷くなり、立って祈りを捧げることが難しいと考えたローレンツは、椅子に腰掛けて祈りを捧げることにした。祈りのために手を組もうとしたその時、どこかから赤子の声が聞こえてくる。大聖堂の中に子供でもいるのかと思い、周りを見渡したが不思議と自分以外の人の姿が見当たらない。警護のための兵士も何故か大聖堂の中にはいなかった。不気味に思いながら声のする方へ行ってみると、女神像の側に双子の赤ん坊が入ったゆりかごが置かれているではないか。慌ててベレスとセテスに確認を取りにいったところ、修道院で働く誰の子供でもなく捨て子ではないかとのことだった。哀れな双子の片方がローレンツ自身と似た髪の色をしており、またもう片方はローレンツと似た目の色をしていたのでどうしても気になり、これも縁だと思って引き取ったとのことだった。ローレンツも独自で双子の親を探したが、あの時間帯の前後に大聖堂へ入る一般人の目撃情報もなく、なぜかローレンツ以外の出入りがほぼなかったことから、いつ誰が双子を捨て置いたのかは今に至っても分かっていない。ただ、ベレスもセテスも時折何かもの言いたげにしているので何か知っていそうではあったが、特に何も言及はなく育児に協力してくれているとのことだった。
     全てを聞いたクロードはローレンツが嘘をついているようには思えなかった。今回会談のためにフォドラの首飾りに来た時、外交官であるローレンツも来るだろうと思い、あわよくばそのまま彼をパルミラへ連れて帰るつもりだった。随分と待たせたが結婚して欲しい、やはり男同士での子供の作り方はまだ分からないが、それでも来て欲しい、ずっと離れず共にいたいと言いたかった。しかし子供のいるローレンツに無理は言えないと伝えると、先程は自分に似ている部分しか伝えなかったが、紫の髪をした子の目の色は翠で、紫の目をした子の髪はこげ茶である。だから君にも似ている子供のことを、どうしても捨て置けなかったのだと返された。つまり自分とクロードとの子供に思えてしまうとのことだった。血は繋がっていないし、わがままだと思うが僕を連れて行くのならば息子達も連れて行って欲しいとローレンツが言うと、クロードはすぐに了承した。
     次の日双子を改めてよく見ると、片方は幼い頃の自分にどことなく似ていた。もし自分とローレンツとの間に子供が産まれていたらこんな顔立ちだっただろうか…と頬が緩んでしまうのを我慢していると、ベレスに声をかけられる。あの双子をローレンツが拾った日、信じられないかもしれないがベレスは女神の夢を見た。もうあの小童がアビスやアンヴァル、シャンバラへ潜り込んでは本を読み漁り、変な質問をしてキッホルやおぬしを困らせないよう奇跡をやると言っていたという内容だった。きょうだいは信じないと思うから寝言だと思ってくれと言うと去ってしまう。その場に残されたクロードは果たして作り話なのか、本当の話なのか、表情の読みやすくなったきょうだいからは読み取ることが出来なかった。
     ただ、ローレンツが幸せそうに双子と共にクロードの名を呼ぶのを見て、きょうだいの話す女神の夢を信じてもいいと思っていた。奇跡のようによく晴れた朝焼けの眩しい日のことだった。
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