ハッピー!ハロウィン!(破壊音)「そこになおれ浮かれポンチども」
審神者は仁王立ちで眼前に正座する美丈夫たちにキレていた。それにしても天下の名刀を前に酷い言いようである。
「器物破損はするなとあれほど言ったろ。一年ぶり二回目だよハロウィンでターザンやって襖ぶち破りやがって。しかも今年は天下五剣が揃いも揃って何やってんだ。あと大包平」
「はっはっは。いや、笑い事ではないな。すまん」
「主犯かじじい」
「いえ、やりたいと言ったのは私です」
「いや、それを実行に移したのは俺だ。数珠丸殿は悪くない」
「止めろ横綱、共犯は同罪だ馬鹿者。あと後ろで笑い死んでる鶯。あんたも知ってたなら止めなさいよ」
「ふひっ……はぁ、すまな……くふっ」
「よし死んでろ。で、あと二振。なんでキミらまで参加したの」
「正直面白そうだと思った。襖を破ったことについては悪かったと思っている。すまない」
「そういうイベントなのかと思っていた。悪かったな」
「前者おでんさんは反省の色が見えるから許す。後者鬼丸さんは……確かにハロウィン初心者だけども。周りが何も言わなかったのか……」
「乱や鯰尾骨喰が映えがどうとは言っていた」
「粟田口には後で面談ですね」
「だから!なぜ俺を呼ばないんだ今年も!」
「鶴はもう南海さんと一緒に別件で怒られたでしょ」
「それはそれ!これはこれ!」
「ターザンも改良の余地はあるように見受けられるし、何なら手を加えても?」
「やめろ本丸わくわくコンビ。首にかけた罪状をもう十回は読み返しとけ。肥前くんがすごい顔してるからマジで」
なお、彼らは罰として今年のハロウィン特製お菓子が取り上げられましたとさ。