今日はいい日?今日は朝から機嫌が良かった。
学校に行けばナナコや他のダチが「おめでとう」って言ってくれた。なにより、今夜は久しぶりにあのゲームの生存者のみんなと会えるからだ。
まだゲームクリア前、みんながサプライズで祝ってくれたのを思い出した。今年はその内の数人は死んでしまったけど、それでも祝ってくれる奴が居る。それだけで嬉しかった。
今日はいい日になりそうだ。
『夜の6時半に集合ねー!』
昨日、電話であやめが言ってた。
着くのが約束の時間よりちょっと早かったけど、もうほとんどみんな集まってた。
6時半になる頃にはみんな集まって会場の準備をしてる奴ら以外はレストランの外で談笑してた。
ユリやアイジ、サヤカも来てた。それには別に驚かなかったけど、箱が来たのは予想外だった。
本人曰く「なんかミズキに呼ばれたから仕方なく来てあげた。」らしい。
しばらくあやめと近状報告とかをしてると、
「もうイイよーーー!!」
マグラが言った。
会場の準備は終わったらしい。
「あ、ユウマっちは呼んだら来てーー!!」
「何でだよ?」
「いいからいいからー!!」
あやめにも言われたし、待ってやるとするか。
あれから1分くらいたったとき、
「向井ーー!もういいわよーー!!」
呼ばれたから入ると、
『パン!パァン!!』
「「「「お誕生日おめでとーーーーー!!!!」」」」
クラッカーが鳴ったと同時に、みんなが叫んだ。
超ビックリした。
レストランの中は、綺麗なリボンやら風船やらで飾り付けされて、The.誕生日パーティーって感じだった。
「向井!誕生日おめでとう!!」
「お誕生日おめでとぉ、ユウマくん。」
「向井さんお誕生日おめでとうございます!!」
「ありがとな!それにしても飾り付けすげぇな。」
「あ!ちなみにこの会場の飾り付けは私と蔵科さんと三角さんが担当したんですよ!他の方はめんどくさがるかセンスが壊滅的でしたから、、、あやめさんは向井さんのお相手に回ってもらっちゃいましたし。」
「これ3人でしたのか!?凄、、、」
「えへへ、ユウマくんに喜んで貰いたくて頑張ったんだぁ。やったねぇ、チホさん。」
「ですね!!」
まさかこれだけの飾り付けを3人でしてるとは思ってなかった。どうりで時間が掛かってたわけだ。
よくミステリー小説とかであるパーティー中に銃声が、、、なんて事件もなく、途中アイジやサヤカ、ユリにアタルと代われって言われたから代わったら蔵科が「ボクが居るとこで出てこないでって言ったよねぇ」とか言って、戻ったは戻ったでアイジに「戻るのはえーよ!」って怒られて、結構カオスな状況になったりはしたが、他には特に何事もなく、パーティーは終わろうとしていた。
パーティー中、チホはあやめと、箱は蔵科とずっと一緒に居た。箱に関しては「あついからちょっと離れてぇ」ってウザがられてたけど。
「最後にみんなで乾杯しよー!!」
「いいわねそれ!」
「楽しそうだからいいよぉ。」
マグラの提案に他のみんなも賛成した。
「じゃあ改めて!ユウマっち誕生日おめでとーーーーー!!かんぱーい!!!!」
「「「「かんぱーい!!」」」」
カチャン!とみんなのグラスが鳴った。
「あ~楽しかった~!じゃあな~!!」
「楽しかったなの!バイバイなの!!」
「じゃあな~ユウマっち~!!」
「俺ももうか~えろっと。じゃあね~ミズキ~!」
「バイバイ箱クン。あ、もうタマエさん迎えに来てくれたみたい。じゃあねぇ。ユウマくん、あやめちゃん。」
「あたしももう帰らなきゃ!またね、向井!蔵科!」
「おう、じゃあな!」
『兄ちゃん。改めて、誕生日おめでとう。』
「あぁ、お前も誕生日おめでとう。」
やっぱり今日はいい日だった。