One Night Love~冰秋の場合~① ひどい頭痛で目を覚ました沈清秋は、ベッドから降りようとして青ざめた。
降ろそうとした足を戻し、流れるような動作でベッドに収まって一旦目を閉じる。
え?なんでなにも着てないの?寝る前の記憶がないですね!頭痛くてなんにも考えたくないんですけど!?てゆーか、知らないベッドなんですけど??あっ、夢ですか?もう一回目ぇ開けたら自分の部屋なんでしょ!知ってる!!
ここまで一息に自問して、目を開けたが景色は変わらなかった。
相変わらず続く頭痛に少し大人しくなって、白い天井に付いた小さな電球を眺める。
昨夜は新任の歓迎会に参加していたはずだ。二次会まではばっちり記憶がある。三次会に誘われたのを断って、同じ方向に帰る洛冰河と駅に向かったことまでは覚えているが、そこからがどうにもあやふやで思い出せない。
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