『ムムリク三人衆のロシアンルーレットチャレンジ』原「なぁ、『ロシアンルーレットチャレンジ☆(これ抜いちゃダメだよ)』って書かれている看板があるんだけど、引っこ抜いていいか」
メロ「あ、引っこ抜くならその看板を燃やしてもいいぼく得意だから」
映「キミ達、どうしてそんなに物騒なのさ…。おや『天の声より』って書かれた紙が近くに置いてある…」
原「ん」
映「なになに…『おやつにシュークリーム6個をご用意しました。そのうち、1個だけ大当たりのシュークリームがあります。中身はなんと、激辛タバスコ&ハバネロ入り美味しく召し上がれ☆』…って書いてある」
メロ「あ、本当だ。お皿の上にシュークリームが六つある」
原「――どれか1個が、爆弾なのか…」
メロ「原の言い方、エグい…。合ってはいるけどさ」
映「ボク、聞いただけで気分が悪くなってきたよ…」
原「ちょうど小腹が空いてたところだし、さっさと選んで食べようぜ」
映「原くん、今の話聞いてたこの中から一人、死人が出るかもしれないんだよ」
メロ「それならきっと大丈夫だよ。”致死量”という文字はどこにも書いてなかったし」
映「二人とも、肝が据わりすぎだよ…」
原「シュークリームを選ぶ順番、どうやって決める」
メロ「そこはやっぱり、公平にジャンケンじゃない」
原「よし。じゃあジャンケンで勝ったやつから、どれか好きな物を選ぶことにしよう」
メロ「賛成〜✋」
映「(あぁっ、話が勝手に進んでいく…)」
原&メロ「出さなきゃ負けよ――」
映「強制ジャンケンあわわ…」
原&メロ「最初はグー、ジャンケンポンッ」
映「(ま、間に合った…)あ、ボクの一人勝ちだ…」
メロ「チッ…。原なら許すけど、よりにもよって映に先手を取られたか…」
原「メロ。口の悪さが出ているぞ」
メロ「あ、ごめん。つい」
映「(もしかしてボク、メロに嫌われてるの…)」
~原とメロの二人でジャンケン中~
メロ「勝ったから、ぼくが二番手だね」
原「――最後か…。まぁ”残り物には福がある”って言うし、いいか…」
映「選ぶ順番が決まったね。じゃあ、ボクから…。ん〜、コレにしよう」
メロ「適当にコレ」
原「選ぶの早いな、メロ…。じゃあ…、僕はコレを。…こういうのって、三人同時に食べるものなのか」
メロ「『赤信号みんなで渡れば怖くない』、みたいな」
映「例えが既に不穏すぎるよ…」
原「まぁいいや。三人同時に食べようぜ。せーのっ…」
パクッ…――シーン…。
メロ「…もしかして、全員セーフ」
映「甘くて美味しいね〜」
原「僕のも甘いから違うな」
~1個目、全員完食~
原「さて、次の2個目で誰が死ぬのか…」
映「その言い方怖いからやめてくれる」
メロ「映が大当たりを引いたら、原とぼくで丁重に火葬するから安心してね」
原「メロ。また口が悪くなっているぞ」
メロ「あ、ごめん。つい」
映「シクシク…。いいよもう…、右端のにするっ…」
メロ「ふーん。じゃあ、ぼくは左端のやつ」
原「僕は最後に残った真ん中だな。一応聞くけど、お前達、何か言い残すことはあるか」
映「極力穏やかに逝けますように…」
メロ「来年、ぼくが主人公のゲームが発売される予定だから、皆ぜひ遊んでね」
原「僕は…。――パパ活(パパと二人きりで仲良く長期旅行)がしたかったな…」
映&メロ「え(今、パパ活って言った…)」
原「さぁ、同時に2個目食べるぞ。せーのっ…」
パクッ…――シーン…。
映「――あれ皆無事に生きてる」(もぐもぐ)
メロ「ぼくのは普通のシュークリームだよ」(もぐもぐ)
原「よかったな、お前達。どうやら僕が大当たりらしい」(もぐもぐもぐもぐ)
メロ「――めっちゃ食べてるじゃん、原…」
映「しかも、真顔で…。激辛って書いてあったけど、大丈夫なのかい…」
原「んそうだなぁ、少し辛いかな」
メロ「激辛って書いてあったけど、実は大したことないのかなパクッ…」(原の大当たりシュークリームを一口貰って食べる)
映「な〜んだ…。原くん達が不吉なことしか言わないから、心配して損しt――」
ドサッ
映「――あれ、メロ…」
メロ「……」
原「急に白目剥いて倒れたな」(もぐもぐもぐもぐ)
映「うわぁぁぁぁぁ、メロおぉぉぉぉしっかりしてぇぇぇぇ」(倒れたメロを必死に揺さぶる)
メロ「うっ…。げ、原の味覚…、狂ってる…ガクッ」(再び気絶)
映「大変だ…今水を持って来るからね」
原「さっきのゲーム宣伝は死亡フラグだったのか…。――この激辛シュークリーム、美味しいけどなぁ…」(完食)
【完】