【遊☆戯☆王MMRK🃏】※ムムリク三人衆(原スナ・映スナ・メロスナ)のうちの原スナが、もしも遊戯王ごっこをしたいお年頃だったら…というドタバタ妄想会話です。(今回はゲストに平スナもいます)
※茶番劇なので、本家のゲームルールとは無縁のものだと思って見てください…。
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映「──という訳で、原くんの願いをボク達で叶えよう」
メロ「小道具はぼくが用意して、映が脇で司会進行、平は原の対戦相手ということでよろしく」
平「いやいや、よろしくじゃないですよ。どうしてぼくまで参加しなきゃいけないんです」
メロ「だって、悪役の演技上手いじゃない。中の人が」
平「それを言うなら、映だってぼくと声が一緒じゃないですか」
映「ボク、映画本編で平みたいに毒舌言ってないし、悪役は向いてないからねぇ。それに、ボクはいつだって原くんの見方だからね…」
メロ「肩入れはダメだよ、映。司会者は公平な立場じゃなきゃ」
映「どうしてそこは厳しいのさ…」
平「あの、対戦相手ってことは、ぼくもその『ドロー』っていう演技をしなきゃいけないんです…」
メロ「もちろん。あと悪役っぽいセリフ付きで」
平「は、恥ずかしい…っ」
メロ「大丈夫だよ、平。一番恥ずかしいのは、こんな中二病っぽいことを本気でやりたいと思ってる原自身だから」
平「それ、何のフォローにもなっていない気が……」
原「お前たち、そこで何を話しているんだ」(通りすがり)
映&メロ&平「うわっ、出た」
原「なんだよその反応は。人を邪魔者みたいに」
映「原くんは邪魔どころか必要な存在だから落ち込まないで」
原「いや、別に落ち込んでないけど…」
メロ「そういえば、さっきパパが原のことを探していたよ。行ってあげたら」
原「パパが何だろう…」(その場を去る)
平「──本当はパパが原のことを探してないことを知ったら、彼ぶちギレますよ…」
メロ「その時は流行りの”ごめん寝”をして許しを乞うから、なんとかなるさ」
映「(自分が可愛い系担当とわかっていてこの自信…。メロ、おそろしい子…)」
メロ「よーし、各々デュエルスタンバイするぞ〜」
映&平「(結局メロも専用用語を言ってみたかったんじゃ…)」
~数時間後~
原「おい、メロ。さっきはよくも嘘をついてくれたな。パパの所に行ったらキョトンとした顔をされたぞ。その後、何故か微笑みながら飴玉を渡されたし…」
映「(原くんがメロに嘘をつかれたことを瞬時に察して、慰めで飴をあげたんだろうなぁ、パパ…)」
メロ「良かったじゃないか。家宝にでもしなよ、その貰った飴」
原「まぁ、そうだな。パパから飴玉を貰ったのは初めてだし、大切に取っておこう」
平「真に受けたらダメですよ原早めに食べてくださいお腹壊しますよ」
原「お前はオカンか…」
メロ「(平のツッコミのおかげで原がぶちギレずにすんだ。やったね)」
映「原くん。ボク達、キミの願いを叶えるためにいろいろ準備してたんだよ」
原「願い…今日はクリスマスだけど、何もお願いはしてないぞ…」
メロ「じゃーん。遊戯王ごっこに必要なカードとデュエルディスク〜」
原「な、何故コレがここに…」
平「映が、原の願いを叶えようと突然言い出して…」
映「原くんのことは何でもお見通しさ…男の子は誰しも憧れるよね、デュエル。ボクにはわかるよ…(ニッコリ)」
原「う…ぐ…っ//////」(顔を手で隠す)
平「……」(ポンっと静かに原の肩に手を置く)
メロ「(弟達に哀れみの眼差しを向けられる中二病の長男って、どうなの…)」
原「ええい…こうなりゃやるぞ、デュエル」(ウズウズ)
映「さすが原くん気持ちの切り替えが早い」
平「それじゃあ、原の対戦相手はぼくなので、まぁよろしくお願いします…」
原「え、そうなのか一番嫌がりそうな人選だな」
平「ぼくだって嫌ですよでも強制参加なんですからやるしかないんですっ」(ヤケクソ気味)
原「そ、そうか…。なんか付き合わせて、ごめんな…」
平「いえ、ぼくの方こそ声を荒らげてすみません…」
映「(なにコレ…気まずい…)」
メロ「尺の都合と本家のゲームルールがよくわからないから、適当に1~2ターン程度でサクッと終わらせてね」
原&平「え、短っっっ」
映「もともと、原くんが遊戯王ごっこの雰囲気だけでも楽しんでもらえればいいかな〜と思って企画したものだから、長い時間は想定してないんだよ〜。ごめんね原くん…」
メロ「晩ご飯の支度もしなきゃいけないしね。遊びはほどほどにということで」
平「長い時間を想定して、悪役のセリフをたくさん練習してきたんだけどな…(ボソリ)」
メロ「平、今何か言った」
平「いえ、なんでもないです」
映「本当はお互いにカードのセットとかいろいろあるみたいだけど、今回は割愛でボクとメロが事前に準備したから、そのまま戦ってね。それでは両者でじゃんけんをして先攻後攻を決めてください」
メロ「映が真面目に仕切り出した…笑」
原&平「じゃんけんぽん」
映「原くんが勝ったから、好きな方を選んでください」
原「後攻で」
平「ハーハッハッハ百戦錬磨のこの私に、貴様は勝てるかなァ」(※しばらく平は演技で低音ボイスが続きます)
メロ「ぶふっwww」
映「メロ、笑ってはいけないよ…。平なりに、このお遊びに付き合ってくれてるんだから…。ふふ…w」
平「(あそこの二人、あとで呼び出し確定だな…)」
原「いくぞ、平」
原&平「デュエル」
平「私のターン手札からモンスターカード『ホワイト・トロール』を召喚し、ターンエンド(うわぁ、カードに描かれているモンスターが目の前に本当に現れたぞ…)」
映「解説者のメロスナさん。あのモンスターカード、カバのような見た目をしていてどこか見覚えのあるような気がするんですが…」
メロ「ほら、そっくりさんとかよくいるじゃない。そんな感じだよ」
映「(絶対ムーミンをモデルにしてるよなぁ、あのモンスター…)」
原「カードに描かれているものが具現化するのか…。メロ、結構凝った準備をしたな。──僕のターン、ドロー …カードを一枚セットし、ターンエンド」
映「おや、原くんはとりあえず様子見ですかね…」
メロ「──次のターンで畳み掛けるんじゃないかなぁ」
映「え、そうなの…」
平「私のターン、ドロー手札よりマジックカード『女神の加護』を発動これにより、ホワイト・トロールの攻撃力が+500になる。行け、ホワイト・トロールダイレクトアタック」
原「トラップカード発動『海の荒くれ者』の効果で、相手攻撃モンスターを破壊。また、相手プレイヤーの手札を二枚、墓地へ送ることが出来る」
平「ぐぬぬぅ〜…。貴様ァずるいぞ、そんなカードがあるなんてぇぇターンエンドぉ」(手札を二枚破棄する)
原「そんなこと言われても…。そこの司会と解説者、どうなんだ」
映「ど、どうなんですかねメロスナさん…」
メロ「カードにそう書いてあるなら、無問題」
映「だそうですので、デュエル続行です。あと、平は役作りだとしてもあまり熱くなりすぎないように」
原「僕のターン、ドロー ──融合カードにより手札の『スモールレッドアイズ』三枚を融合させ、『レッドアイズ・ニョロニョロル』を召喚」
映「フィールドに、もの凄くデカいニョロニョロ三体が出てきた…。怖っ…」
平「えちょ、ちょっと待ってください原。それ、超強力モンスターじゃ…」
原「さらに、『レッドアイズ・ニョロニョロル』の効果発動相手プレイヤーのフィールド上に攻撃モンスターが一体も存在しない場合、攻撃力が+5000となる」
平「ちょっとそこの司会と解説者ぁぁぁぁこんなの反則じゃないですか」
映「…と、平が言ってますが…。解説者のメロスナさん、判定は…」
メロ「カードにそう書いてあるなら、無問題。よって有効。ちなみに、『レッドアイズ・ニョロニョロル』のもともとの攻撃力は3200でプレイヤーのLPは8000だから…」
映「──原くんのために、悪役っぽく退場してね、平…」(合掌)
平「う、嘘だぁぁぁぁぁぁぁ」
原「『レッドアイズ・ニョロニョロル』の攻撃『怒りのバースト・サンダーストリーム』」
平「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ」(LP=0)
映「はい、デュエル終了〜。二人ともお疲れ様〜」
メロ「…あれ、おかしいなぁ急いでカード作ったから、モンスターの技名までは書いてなかったはずなんだけど…」
原「その場のノリで僕が適当に考えた」
映「…あえてボクはツッコまないよ…」
平「くっ…。カードを神引きされて2ターン目であっさり負けるなんて…」
メロ「皮肉なことに、一番乗り気じゃなかった平が一番デュエルにのめり込んでるのが面白いよね。途中から演技忘れて、素に戻ってたし。今度、ぼくとデュエルする」
平「もうしませんっっ」
映「原くん、即席だけどボク達からのクリスマスプレゼント、楽しんでくれたかい」
原「あぁ。とても楽しかったよ。皆、ありがとうな」
メロ「”私のターン、ドロー”」(キリッ)
平「もう、ぼくの真似して遊ばないでくださいっ///」
【完】