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天が下着越しに楽の性器に触れる。あきらかに布に収まっていないそれは、指先でもわかるくらい熱かった。試しに指先で輪郭線をなぞると、ん、と楽がかすかに声を漏らす。
「……舐めていい?」
「まだ言ってんのかよ」
「ううん、ちがくて」
天が下着のゴムに手を掛けて、下着を下ろした。窮屈そうに仕舞われていたペニスが、勢いよく立ち上がる。天は楽に止められる前に、それを指で握った。小指から順番に力を入れて、包むように握っては離すのを繰り返す。楽は手首を口に当て、声が漏れないように必死に耐えた。声を出すのは、なんとなくまだ恥ずかしかった。
「キミが興奮してるのを見たら、たまらなくなってきた」
天はそう言うと、楽の返事を聞かずにペニスを口にくわえた。服を着ているときとはまた違った感触がした。包まれているのは確かにおなじなのに、それとはまた違う、不思議な感触だ。充足感が確かにあって、懸念していた不快感みたいなものは全然なかった。
天が舌先でカリを撫でる。隆々とした体温が亀頭から伝わって、天の舌まで熱くなっていた。浮き出る血管に舌を這わせて舐め上げる。自分のペニスを人にくわえられている想像をしながら、天はできるだけ強弱をつけた。ざらついた感触が伝わるように、舌の表面をべったりと付けて舐める。
「、っん」
我慢できなくなって、楽がついに声を発した。溶けたバニラアイスのような濃厚で絡みつくような声だった。ちょっといきなり刺激的すぎる。
「て、ん」
「ん?」
くわえたまま、天が返事をする。陰毛を指で抑えながら、天は喉いっぱいに楽のペニスを食んでいた。天の口の大きさではとても足りなかったのか、天はいかにも必死な様相だ。
「も、いいから」
楽が天を身体から離した。きょとんとする天が、なおも勃起したペニスと顔を見比べながら、どうして? と目で問う。
「おれだけ楽しむのは、ちがう」