ここにぬいぐるみを抱くアラフォー男海賊が爆誕した霊基異常で歯の治療を受けなければいけなくなったバーソロミュー。
マスターに「歯の治療かぁ……昔受けたけど……怖かったなぁ……」と言われ聖杯からも「マスターの時代では歯医者が苦手な人間が多い」と教えられる。
しかし壊血病の恐怖と常に隣り合わせだった船乗りとしては正直「(むしろまともな歯の治療が出来るだけいい方では?)」と思ってしまい、恐れなどは感じない。だが、
バ「……たしかにちょっと怖そうだね。
だからマスター?医療班のナイチンゲールとアスクレピオスに伝えておいてほしい」
バ「私は、メカクレがあれば頑張れる、とね」
バ「フフフ……」
鱒「えー……」
と半分冗談、半分本気で応えた。
律儀に医療班に伝えるマスター。
当日淡い期待を持ちながら医療室に入ったバーソロミューの目には、念願の、メカクレの
犬のぬいぐるみが。
バ「……お心遣いには感謝しよう。
この可愛さには何の文句も無い」
バ「しかし!アラフォーの男がぬいぐるみを抱えて治療されるというのはちょっとアレじゃないかな!?」
ア「医療従事者が視界を塞ぐ方が大問題だ。いいから大人しく口を開けろ。痛かったらすぐに手を上げること」
バ「あがっ!?」
ナ「バーソロミューさんは歯医者が怖いと伺いましたが何も心配いりません。デンタくん(ぬいぐるみの名)もついていますからね」
治療は無事に終わった。
ナ「よく頑張りましたね。1枚どうぞ」
帰り際、小さなシールが何枚も入った箱を持ったナイチンゲールに声をかけられお言葉に甘えてデンタくんのシールを貰う。
デンタくんシールを愛でながら歩くバーソロミューに聖杯は「こども歯科によくあるやつ」と告げた。