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    laieeer46

    @laieeer46
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    野イタチ

    DONE #兼堀
    欠席のお詫びに、せめてもの、兼堀です。夏はなんだかんがいって好きです。
    ある夏の日 蝉時雨が降りそそぐ。障子は開けはなたれていて、温い風が風鈴を揺らした。畳に大の字になった彼を、僕は団扇であおいでいる。彼は眠ってしまったので、あおぐ手はおざなりだ。僕は目も眩むような青空を見つめ、太陽と木陰が作り出す、はっきりとした陰影と、どこにいるかも分からない蝉の声を聞く。まるで絵画を切り取ったような夏の風景だ。
     僕はほとんど、あおいでいない、団扇を置き、自分も寝そべる。さっきまで見ていた、景色ががらりと変わって、見慣れた天井になった。蝉の声だけが、どこへいてもついてくる。
    「兼さん。」
    名前を呼んでも返事はない。本当に寝入ってしまったようだ。僕は寝返りをうって、彼を見る。最初に目に入るのは、長い髪だ。せっかく整えた髪は寝乱れて絡まっている。夕方までには起こさないと、夕飯に間に合わないなあ。僕はそう思った。じっと彼を見る。指先をその髪に伸ばす。何度も櫛いているのだから、今さらその感触は新しいものではないのに、何度でも触れたくなる。そのたびに、僕は安心とも愛しさとも言えない感情におちいる。僕はさらに手を伸ばして、彼の指先に触れる。彼の肌が僕より冷たかったことなんて、数えるほどもない。僕はその手を握った。
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    バイラ

    MAIKING★12/25かきかけ追加
    いつもどっちか目線で書いちゃう髭膝を第三者目線で書き切ってみよう!と思ってたら秋口ぐらいからびっくりするぐらい止まっててびっくりしてるんですけど、びっくりすぎるので今度の正月休みに書き上げるのを目標に書きかけを先出しします。書きかけの更に前半をひとまずあげますm(_ _;)m
    タイトルまだ付けてない…テン泊遠征の髭膝の話遠征、戦場、万屋街。それらのどの場所でも、他本丸の男士達とかち合うことは常である。
    だから、今この遠征先で、野営中の膝丸がよその自分達を見かけたのも、どうということはないはずだった。
    …よその自分が、その兄に、両手を大木に付かされていなければ。


    弟を斥候に出して野営の仕度をしていた髭切は、簡単に組み立てられる上に丈夫で目立ちにくいからと最近本丸に備えられた現代式の天幕に、ようやく勝鬨をあげたところだった。
    簡単は簡単だけれどコツがいる、これは皆で一度稽古をしたほうがいいと主に言おう、と額の汗を拭った矢先、小枝を折る足音と共に頼れる弟の気配がした。
    「やあ、おかえり。周りはどうだった?」
    皆が皆、何十回何百回と繰り返してきた問い掛けに、聞かれた弟は何故か息を呑んで押し黙る。
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