ベッドタイムルールベッドタイムルール(1,ルールはない)
よく分からない奴だと思っていた。何を考えているのか読めない目をしていた。
だから尾形とそういう関係になると決めて、いい感じに酔ってあいつの家にお邪魔して、玄関先で靴も脱がずにキスをされたときもなんとなく行為の最中も尾形百之助という部下はこんな感じでとらえどころのないままなのだろうと思っていたのだ。
しかし、違った。
「ねえ、月島さん、気持ち、い……気持ちいいです、月島さんは? 月島さんは気持ちいいですか? ここ? ここがイイんですか。ははぁッ、スケベですねあんた」
ははぁッ、じゃないだろう。
「だって先っぽこんなにヌルヌルですよ──先走りで、濡れてる。感じやすいんですね、かわいいです……入れて欲しくなったら言ってくださいね……、はっ、本当にかわいいなあんた、月島さんが欲しいタイミングで構いませんよ、いつ、でも──入れてあげますから……っ」
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