アフターpm4:00 年に数度あるファンフィクションを集めた祭典。コミックマーケット。
私は何故か社会人になってからこの祭典に、個人スペースの手伝い、つまり売り子と呼ばれる者として毎回学生の頃の先輩である五条悟に呼ばれている。
漫画は読むし同人誌も嗜む。
だが自らサークル側としての参加は、学生のうちだけで辞めた。辞めた理由は「推しが死んだ」からだ。
のめり込んで作る同人誌にかける熱量は自身の人生を左右した。数ヶ月喪に服した。
そのまま足を洗うつもりでいたが、先輩の五条さんが「お前さ、手伝ってよ」という声に、ジャンルの現在がどうなっているのかも気になった私は了承した。
すると推しは死んだが、「もしも」の世界や推しを救おうとするファンフィクションに溢れた作品の数々が広がっていた。目が覚める思いがした。
5359