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    skkg2411

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    skkg2411

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    途中で諦めた文です。導入しかないです。(拙い文なので薄目で見てください)

    「これより、第6回ナックルジム主催ドラゴンバトルトーナメントを開始する!」
    スピーカーから威勢の良い声が流れたのと同時に、期待に満ちた歓声が上がる。
    「新鮮ですか。ここで聞くのは」
    歓声の方向を目で追っていたダンデにネズが声をかけると、彼は髪を靡かせながら振り返り軽く頷いた。

    ネズとダンデはスタジアム内にいない。彼らはトレーナーではなく裏方としてこの場にいた。
    今もナックルスタジアムの屋上で、閉会式の際に空に舞う花火の準備をしていたところだ。屋上には爽やかな風が吹き、この準備も今の天気が続けば無駄にはならなそうだとスタッフ達は軽快に手を進めていく。
    「今年も盛り上がりそうだな!」
    ダンデは嬉しそうにそう言うと一瞬止めてしまっていた作業に戻った。手際の良い彼を見ていると不思議な気分になる。昨年まで、彼はこの場ではなくあのスタジアムの真ん中で人々の視線を集めていたのだ。それに対して今、彼を見ているのが自分だけなことにネズは違和感を覚える。しかしいつか、この状況にも慣れてしまうのだろうか、……いや。
    (スタートーナメントを企画する程。オレは引退してそれなりに目立たないようにするつもりですが…まぁダンデは違いますよね)
    彼のスター性はチャンピオンを引退しても変わらない、むしろバトルへの積極性も増しているように思える。今回こうして裏方にいるのは今後を含めても珍しいことだろう。というか、今更だが何故。何故ダンデは裏方にいるのだろう。ネズはキバナがこのトーナメントの開催の話を持ちかけてきた日のことを思い出した。


    「今年は2対2のダブルバトルだ。手持ちのどちらかにドラゴンタイプが含まれているのが条件だが…まぁそれだと選択を狭めてしまうから、たまごグループがドラゴンか、ドラゴンタイプの技を覚えていれば良しとする。」
    「結構ガバガバじゃねぇですか」
    そう突っ込むと彼は目を吊り上げニッと笑った。
    「毎度同じくオレさまも参加するからな。強いやつと戦いてぇのよ!」
    だからネズ、オマエも…と続ける彼を引退を理由に制した。キバナはトーナメントのチケットを渡し、気が変わったらいつでも参加しろよ!とフライゴンに乗って空へ飛び立った。
    そして当日、人やポケモンで賑わう会場を訪れると、慌ただしく働くスタッフ達が目につき、世話焼きの彼は裏方を手伝うことを選び現在に至る。


    (そう、オレはキバナに誘われてこの場にいる。あのキバナがダンデを誘わないことがあるのだろうか。誘われたダンデが、トーナメントへの参加を断ることがあるのだろうか。)
    「ネズ!少しこの場を離せるぜ、足りない工具を持ってくる!」
    ネズは、何かを考えているのか、おざなりに返答する。一拍置いて、ふと諦めたように「まぁ、二人の事がオレに分かるわけないですね」とつぶやくと、とまりかけていた手を動かし始めた。そして、ダンデに誰かと行くように言おうと顔を上げるも、彼はその場にはいなかった。
    彼は極度の方向音痴である。
    「……………。」
    ネズは屋上の出入り口の方向を無言で眺めたが彼の背中はもうなかった。
    (…ダンデは未だガラルの象徴かつナックルシティには今人が集まっている。彼を見かけて声をかけない人はいないでしょう。)
    そう結論づけて、彼が無事戻ってくることを願う。日が陰り、天候が怪しくなってきた気がした。
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