アストライアのおとめ達へ我が愛しき人間、アストライア達よ。
この星に仕える巫女としてこの身の声に答えなさい。
ここに新たな長を迎えよう。巫女アストラフィリア、お前は皇帝となり帝国を繁栄させよ。
お前は今日からこの処女の国の皇帝となる。これは神からの命でもあるが、人間からの要請でもある。
名を…いや、お前に名は必要ない…ただお前の役割で呼ぼう。
処女の皇帝(emperor of celibate) ……エオク(EoC)よ。
決して私は人間の衰退を望んではいない。むしろ人間のためにお前たちを創造したのだ。私の声を聞き、人間を導け。それだけが人間を救う、私にできる最大限のことである。
アストラフィリアは友人のミセプリアユノの髪を結っていた。艶のある金糸は細い指で三つ編みに編まれていき、中央でまとめられた。少しだけ後毛を引っ張り出しアストラフィリアは最後にその髪の全体を整える。
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