「こはね〜っ!こはねの水着もうすんごい可愛い!天使!私が男だったら絶対こはねのことロックオンしてる!」
「ひゃあ!く、苦しいよ杏ちゃん〜…!」
「俺も同じ気持ちだ、白石」
「何言ってんだお前ら…」
ここ、都内にある某ホテルの最上階に位置するナイトプールに、水着を着た男女が2組。広いプールの水面は辺りをぎらぎらと照らす紫や青のネオンの光で輝き、自撮り棒を持つ女性グループやわいわいと騒ぐ男性グループ、プールの端でくっついているカップルなど、昼間のプールとはまた少し違った光景がそこには広がっていた。
ナイトプール、行ってみたいんだよね。そう最初に言い出したのは杏で。夜だし日焼けの心配もないし面白そうだしとぺらぺら理由を連ねた杏は案の定、こはねをナイトプールに誘った。実は私も気になってたんだ、と杏からの誘いを笑顔で了承したこはねは、ちらと彰人と冬弥のほうを見る。
3649