北まこ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「僕さ絶対に氷鷹くんみたいなタイプの子と仲良くならないと思ってた」
北斗の読書中に真が勝手に膝を借りてくつろぎ始めて間もなく。構わず放っていたのがつまらなく思えたのか真から急に声をかけられ、北斗が文庫本をずらす。眠たさで少しぼんやりとした表情の真と目が合う。眼鏡は外しているからすっかり寝る気で頭を預けているようだ。突飛ない発言の意図を見出そうとしたけれど、この眠たげな様子を見る限り意図も何もないのだろうと思い至る。
「…俺みたいなタイプってなんだ」
「凜とした優等生でみんなの中心にいてキラキラしてる…」
「優等生はともかく、いつもみんなの中心にいたのは衣更で、キラキラしてたのは明星だろ」
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