ifあす日 緑青あすくは幼い頃、妖精さんに恋をした。
たった二日間だけ遊んでくれた、同い年くらいの男の子。
太陽のような笑顔、ちょっと音量がデカいけど弾けるような明るい声、たくさんの人に好かれそうな優しい性格。
出会ったのは、あすくが公園で一人で遊んでいた時だった。
勉強ばかりで友達がいなかったから、まさか声を掛けられるとは思わなくて、その子が誘ってくれた時はすごく驚いた。
でも流れるように一緒に遊んでいると時間を忘れてしまうほど楽しくて、あすくはすぐにその子のことが気に入ってしまった。
帰る時はまたな!と言ってくれたから、次も遊んで、いつか友達になってくれるのではないか、あすくはそう期待していた。
なのに、男の子はあすくと二日遊んだだけで忽然と姿を消してしまった。
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