Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    茶絵茶絵

    R18置き場です。
    感想はこちら【https://wavebox.me/wave/2em46pbsjfi1ivnz/

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 🍵 🌺 🍯
    POIPOI 431

    茶絵茶絵

    ☆quiet follow

    無自覚に幼馴染に惚気けるぬいちね

    ぬいちね 無自覚惚気「新垣、相談があるんやしが……」
    「どうしたの? ともくん」
     帰り道、不知火は新垣にそう告げた。新垣の心中に不安が募る。ダブルスの戦略の話か、それともダブルスパートナー解消の話か……そんな予感が過ぎる程、不知火は深刻な顔をしていた。
    「……知念の事なんやしが」
    「知念先輩の?」
     予想外に登場した名前にキョトンとしていると、新垣は手をわなわなと震わせた。
    「付き合ってからというもの、前よりわんの事おちょくる回数が増えて……! 人前でくっついてくるわ、会う度に頭掴んで来るわで大変なんばーよ!」
    「はぁ……」
    「なあ、これって恋人として尊重されてないんじゃないか」
     ぐるんと顔をこちらに向けてくる不知火。新垣はふかーーく溜息を吐いて、白けた眼差しを幼馴染に向けた。
    「ともくん、それ惚気って言うんだよ」
    「え」
    「心配して損した。それじゃまた明日ねー、ともくん」
    「え、え、新垣」
     逞しく成長した幼馴染に突き放され、不知火はその場で右往左往している事しか出来なかった。

     
    「ふふ……、不知火は、本当にいい反応してくれるさぁ」
     一方、平古場と共に下校した知念は、不知火のリアクションを思い出しながら嬉しそうにしていた。
    「良かったなー」
     自分が獲物にされていると知りながら、不知火は知念と付き合うことを選んだのだ。それなら平古場が何か言う筋合いはないし、そもそも言うつもりも元よりない。けれど、幼馴染が楽しそうなのは気分が良い方だ。平古場は心の底から、知念の喜びを祝福してやるのだった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator