Your heart, from my hand.⑦ 結局、その店で随分と長居してしまった。話し込んでいるうちにいつの間にか昼も過ぎてしまったため、追加でランチも頼んだのである。店長のおすすめだというサンドイッチのセットは、とても美味しかった。
そして店を出てから、この後どうするかを全く話し合ってなかった事に気づいた。
これから、何をすべきだろうか。一応囮として歩くという名目なのだから、もう少しこの辺りをぶらぶらするのがいいだろうか。しかし何も目的もなくずっと歩き回っているのも不自然である。かと言って行くあては思いつかないのだが……。
サンダルフォンがどう切り出そうか迷っているところへ、後ろから見知った声が聞こえた。
「あ、サンダルフォン!!」
「げ……」
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