一万年の恋を……「フリーナ!!」
フォンテーヌを襲った厄災は今、フリーナの力で鎮まった。
彼女の中には水神としての力があり、その力をフリーナは使い、厄災の魔物を倒した。
だがその衝動で、フリーナの体は後ろに倒れ、私は彼女を抱きしめる。
「フリーナ!?」
「ヌヴィレット……どうだい?凄かっただろ?」
「ああ。君のお陰で魔物は倒れた。これでフォンテーヌは平和になる。戻ってゆっくりやす……フリーナ…何故、透けている?」
早くフリーナを休ませたい。そう思い抱きあげようとしたら彼女の体が透けていた。
私はフリーナを見つめる。
するとフリーナは微笑む。
「神の力の代償だね。僕の体は…人間だから…神の力を使うと生きてはいられないんだ…」
フリーナの言葉に言葉が見つからず私は彼女の頬を撫でることしか出来ない。もしその事に早く気がついていれば彼女に神の力を使わせなかったと思う自分がいて、後悔に押しつぶされそうになる。
2488