その日カルドは午後イチで会議の予定があった。わざわざ魔法人材管理局の局長であるカルドが呼ばれたのだ。面倒だがカルドが行かねばならない案件なのだから勿論、幼くなってしまったフィンを連れて行く事はできない。
幼くなってしまったフィンは保護という名目で普段を魔法省の魔法人材管理局で過ごす事になったが、いかんせんまだ人材管理局の人間に慣れきっていない。カルドやレインと一緒なら平気だが長い時間一人にした事はなかった。
心身共に3、4才まで幼くなってしまった怖がりなフィンの〝安全地帯〟が長時間離れてしまったらどうなるかなど目に見えている。
(さっさと終わらせましょう)
カルドとてフィンと長く離れていたくはない。(唯一の癒しなのだ)その為にはさっさと行ってさっさと終わらせるのが良い。カルドは管理局の来客用ソファに座るフィンに声をかける。
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