レインVSウサ吉 後編レイン・エイムズの受難(レイン視点)
マッシュが部屋を出て行ってからウサ吉を見れば、座っていたローブへと身体を擦り付いている姿が目に入った。
マッシュの匂いが色濃く残るローブに自分の匂いをつける。つまるところマーキングである。
ウサ吉は自分のものだと主張したいのだろう。
マッシュの膝の上でも、撫でる手や触れてる足に必要以上にすり寄っていたのを見ていた。
マッシュがその意味を理解しておらず、ただ懐かれているだけだと思い、嬉しそうに許容している姿はなんとも複雑な心中にさせるものであった。
ウサ吉にとって、マッシュは命の恩人と言っても過言ではなかっただろうし、人間としては初めて本当の意味で自分を理解してくれる存在と出会ってしまった訳だ。
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