もう深夜三時になりますけど「……敢助君、もう深夜二時過ぎなんですよ」
「……そうだな」
資料室に二人の声だけが響き渡った。ぺらり、ぺらりと紙を捲る音は止まることがなかった。
「……コンビニに行きませんか」
「お、おう?」
では善は急げです!とファイルをパタン!と勢いよく閉じて先に高明が出て行ってしまった。敢助はどうしたんだ?あいつと言いながら、散らかっていたファイルを少し直して杖を持って立ち上がった。
エレベーター前で待っている高明に近づくと、敢助が来るのを確認してからくだりのボタンを押していた。
「一番近いのはそこのローソンですね」
「そうだな。てかコウメイそんなに腹が減ったのか?」
もちろんこんな遅い時間帯なので、どこの階にも止まらず、すんなりとロビーまでついた。裏口から出て、目的地まで歩き始めた。
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