俺だって言うときは言うもん。
そんで言い返されても、うっ、しょーがねえもん! ガマンするもん!
「それ、嫌い! そーゆうこと言う先生、嫌い!!」
荒れるぞ。
俺とこの人だけじゃなく、高専、東京、呪術界が大荒れるぞ。
「仕方ないね。僕も嫌い」
ボロボロ溢れた涙は拭われない。
すぐ抱っこしてくれる腕は伸ばされない。
「やっ、や、やめなさい! アンタらなに始める気!?」
「ちょっ、七海さん! 早く出てくれ……!」
きらい。キライ。大っ嫌い。
アナタなんか大っ嫌いだ。
泣きながらガバッと伏黒に抱きつく。
「おいコラ虎杖! やめっ……」
「だって先生の顔なんか見たくない」
なんか空気が痛い。冷たい。寒い。
「これから授業なんだよねぇ。目ざわりだからさ、泣くんならどっか行ってくんない?」
「ちょっと本気!? どうしちゃったのよ……」
そうする。しばらくどっかで一人になろう。
そのまま走って教室を出た。まっすぐ前を見て。
振り向かない。アナタは見ない。