忘れちゃった。今日もいつものように
朝起きたらあの人の写真を見て
思い出さなきゃ
声を、顔を
あれ?
思い出すって、誰を
あの人って?
心がゾワゾワする
ずっとどこかに隠れていた不安が溢れる
でも焦らずに、いつものように"写真"を見た
?
誰だろう
この人は僕とどんな関係だったんだろう
ここで冷や汗が止まらなくて
頭がぐるぐるして
まるでずっと待ち望んでたかのように、誰かに操られているかのように、使命かのように
机にあったハンドガンを握って
銃口を自分に向けてから口にくわえた
もう何も考えたくない
不思議と涙が止まらなかった
なぜだか分からなかった
僕はもう生きられないと分かったから
引き金をひいた
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