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    WA_SAB1

    DBH沼に生息するコナー推しの薬味。
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    WA_SAB1

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    2022/11/12~13で開催されたRK900Webオンリー「ハロー、ニューワールド。」でネットアンソロに参加させて頂きました。

    ※900がナイン呼び。
    ※9ギャ、ハンコナですが、出演はほぼRK兄弟(60含む)

    #DBH
    #RK9_HNW
    #9ギャ
    9Gah.

    末っ子最強説人間は記念日というものが好きだ。最近ではアンドロイドの起動日を誕生日として祝うことも多いらしい。出世と権力にしか興味のないあのギャビンが「誕生日休暇を取れ」と言ってきた時は自身の聴覚センサーのエラーを疑った。起動日だというだけで特別扱いしてもらえるなんて……人間はなんて現金なのだろう。だがしかし、ツンデレのツンしかない恋人が素直に祝ってくれるというのだ。ここで乗らないという選択肢は無い。ぶっきらぼうに誕生日プレゼントを渡してくるギャビン。顔を背け何事もない風を装ってはいるが、耳は真っ赤だった。恋人の普段とのギャップにクラクラし、鼻からはブルーブラッドが流出。慌てる恋人の腕を取り、ソファーに押し倒した。

    「一日遅れだけど……ナイン、起動日おめでとう! ほら60も!」
    「これだから変異体は。起動日なんてどうでもいいだろう。私は機械だからそんなもの祝われても全然、全く、これっぽっちも嬉しいとは思わないが。お前たちは嬉しいんだろう?だから一応、念のために祝っといてやる。……おめでとう900」
    朝から元気な兄その一と兄その二から可愛くラッピングされたメンテナンスツールを受け取る。そのまま業務に入ろうとすると兄たちが絡んできた。暇なのか?
    「それにしてもリード刑事のあの首元…どうにかならないのか?」
    「ちょっと60! でも僕も気になっていたんだ。あの鬱血痕……もしかしなくても君が……」
    「私のモノだという証です。ギャビンは魅力的なので変な虫が寄らないよう呪いをかけています」
    「呪いって……」
    「あの刑事に寄ってくる虫なんていないだろう?」
    人の恋人を何だと思っているんだ、この兄達は!
    「正直、リード刑事と付き合うなんて反対だ! お兄ちゃんは許しませんからね!」
    「相変わらず面倒臭い奴だな。900が誰と付き合おうと私には関係ないが、趣味が悪いことに関しては51に同意する」
    言いたい放題だな。そっちがその気なら受けて立とう。旧型に負ける気はしない。
    「私達は変異体です」
    「ちょっと待て! 私は機械だぞ! 」
    話が進まないので60は取り敢えず無視しておく。
    「人間同様、アンドロイドにも個の権利が認められました」
    「おい! こら! 無視するな!」
    わーわー騒いでいる60は無視しておく。
    「私達にも人権が認められました。勿論プライバシーも守られる。恋愛も自由だ。よって兄さん達にとやかく言われる筋合いはない」
    「でも、あのクソ野郎だよ!?」
    それでも食い下がるコナーにストレス値が急激に上昇した。
    「では兄さんに問います。兄さんは何故あんなアル中でバツイチの初老男性と付き合っているのですか?」
    一瞬にしてコナーの目付きが変わった。LEDが黄から赤へ変化している。
    「私の目測ですが、EDの兆候もある。夜の営みは大丈夫ですか? 兄さんが満足出来ているか心配です」
    「おいっ! バカ! もうやめろっ!」
    飛びかかってこようとするコナーを取り押さえつつ60が叫ぶ。
    「ハンクの悪口を言う奴は許さない。可愛い弟でも容赦しないよ。」
    「何故怒るのですか? 兄さんが私に言った事をそのままお返ししただけです。恋人を悪く言われてどんなお気持ちですか? アンダーソン警部補を侮辱したことに関しては謝ります。本心ではないですし、警部補を尊敬しています。ギャビンが皆に嫌われているのは承知している。それでも私にとって彼は大切な人だ」
    「……」
    「……」
    黙り込んだ二人に追い討ちをかけるべく切り札を取り出した。
    「これ以上私の恋人を侮辱するなら、兄弟関係は解消です。アンドロイドには血縁なんてありませんよね? 今後一切『兄さん』と呼びません」
    「がはっ……!」
    まずは1キル。ブラコンコナーを論破し60に視線を移す。
    「わ、私はこのポンコツとは違うぞ! 人間との恋愛ごっこだと!? どうせ都合の良いようにされて捨てられる。所詮私達はアンドロイドなんだ! 目を覚ませ900!」
    後退りながらも噛み付いてくる60。視線は離さず躙り寄る。プログラムされた笑顔を形作ると60の表情が引き攣った。
    「貴方はそろそろ素直になるべきだ。自身が変異体だと認めては? そんなのだから誰にも愛されないんですよ」
    「っ!?」
    面白いぐらい動揺する60の耳元に口を寄せ、そのまま小声でとどめを刺す。
    「可哀想な兄さん。シャットダウンまでずっと一人ぼっちだ」
    「ぐはっ……!」
    これで2キル。床に転がる屍を跨ぎ、颯爽と立ち去った。


    「お前達どうした!? 何があった!?」
    ハンクが駆け寄りコナーと60を揺する。口元と指先を青く濡らし、倒れている二人の間にはダイイングメッセージが残されていた。

    ──Happy birthday dear brother.










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