【夏目+零】花火大会「間に合ったのう」
珍しくちょっと弾んだ声で空を見上げる零に釣られるように夏目は空を仰ぐ。
確かに花火は今ちょうど始まったところで、まずはスタートダッシュとも言うべき大輪の菊が次々と打ち上げられている。
「逆先くん見えるかえ?」
もうちょっとこっちの方がよく見えると手招きする零に近づいて、それから座ろうと促されるまま腰を下ろした。
時々花火の感想を言いつつも会話はあまり無く、ただぼんやりと綺麗だなぁと見上げる。
「なんデ、ボクだったノ?」
「ん、何がじゃ?」
今日が花火だということは知っていたが来るつもりは無かった。部屋に一人でのんびりしていたらわざわざ零が訪ねてきて言ったのだ、花火に行かぬか、と。
「UNDEADの人たちに振られタ?」
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