呪愛の印「あら、目が覚めたかしら 」
目を覚ますと目の前に紫色の髪のおさげの少女が立っていた、自分はその少女を知っているクラスメイトのシャクナ・リリィベールさんだ
「ごめんなさいね、こんな手荒いことしちゃって」
そう彼女は言うが今、自分の状況に理解ができない、椅子に拘束されていること以外は
「でもね、あなたがエルノアや他の子ばかりに接しちゃうから」
彼女はそう言いながら少し屈んで顔を覗き込んできた
「だからこれからあなたに躾をしてあげる、私以外のことを考えられないようにね」
そう言って彼女は片手の拘束を解いた
彼女は解いた片手を顔の近くまで持っていく
「ふふっ」
不気味な笑みと笑い声を漏らす
すると
(かむっ)
彼女は薬指の第一関節に噛み付く
そしてゆっくりと噛む力が強くなっていくのが分かる
痛い痛い痛い痛い
指に歯が食い込んでくる痛み、自分は痛さのあまり体をねじるように暴れる
彼女は口から指を離した
「暴れないで指 噛みちぎちゃうわよ」
再度彼女は指に噛みつき自分は彼女の言うとおり暴れないように我慢した
指の肉に歯が食い込んでいく
次第に噛み付いたところから血が流れ出てきた
そして彼女は口から指を離し 口元に垂れた血をちろりと舐めとった
「あっは」
彼女は笑いながら たらりと血が滴る手を見惚れるように見つめた
「今度は親指にしましょうか」
そう言うと彼女は耳元に近づき
「これから私のことを忘れないように「印」を付けてあげる もしこの印が消えそうになったらまたこうやってつけてあげるわ 」
彼女は言い終えると不気味に微笑んだ