理解者 生家にいる時のドンシクは、年相応に老け始めた男に見える。
悪い意味では無い。かっこいい男だなと思う。渋さや頼りがいのようなものが強まるとでも言おうか。低い声でぼそぼそと話し、不精髭で煙草を吸い、薄暗く冷えきった地下室のソファで寝苦しそうにしているのが様になっていた。
事件が解決してからは自室を少しだけ片付けて、自分のベッドで眠っているようだ。敵視して押しかけていた頃は、まだ時が止まったままの持ち物と、そうでないものが同居していた。
執行猶予期間だった二年間は、長いようで短い。
地下室にあった不用品、父親の部屋の物、ドンシクの部屋の要らない物を少しずつ移動し処分したようで、寄る度にその比率は変わっている。ジュウォンは一人ではユヨンの部屋にどうしても入れなくて、ドンシクに「ユヨン、この人が真犯人を捕まえてくれたぞ」と背中を押され、やっと足を踏み入れた。
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