優しい彼初めての転生をしようと暴風域に立ち向かっていた時だった。怯える私を見て、彼は声かけて手を差し伸べてくれた。
「もしかして…ここは初めてですか?差し支えなければ連れていきますよ」
火を灯して出てきたのは優しい微笑み。怖い気持ちでいっぱいだった私を優しく包んでくれた。そんな気がした。
私は彼の言う通り案内される事にした。
彼は何度も「大丈夫」と言いながらさくさくと原罪まで連れていってくれた。いつか自分もこうなれるのだろうか。そうなれるまでこの人は連れていってくれるのだろうか。
転生後も彼はずっと優しかった。初めての転生で泣きじゃくる私を優しく抱きしめて、「よく頑張りましたね」と頭を撫でてくれた。嬉しかった。初めての転生を貴方と出来て運が良かったと、そう思えた。
1470