タモ直も良いぞ体力的にも一方的に提督が受け身だと辛くなるんと思うんですよ。 それは大尉もよく分かっているし、同じ男なのに一方的に抱くだけっていうのはフェアじゃねぇなぁって思う気持ちも多少はあるし、男ならそこに帰結するだろうなとは分かっているので。
だからですね。 提督に押し倒された時に遂に来たかって抵抗はしないんですよ。
ただ羞恥心はあります。あと今更、

提督は俺(僕)に欲を憶えん(る)の？

って一寸だけ不安になります。因にどんな負の要素があろうとも、それはそれこれはこれ方式で、大尉の提督を手に入れる決心が揺らぐことはありません。自分以外の物になる提督は我慢ならないので(笑)

さて事に及ぶにあたりやはり提督には年の功がありますからね。 大尉は本当にゆっくり、 ゆぅぅっくり慣らされるんですよ。
これはもはや焦らされてんのか？って大尉が思うぐらいには。徐々に徐々に誠実に熱を高められるし、自分ですら知らずにいた勘所をこれでもかって位暴かれます。大尉は提督のその余裕が憎たらしいんですけど、時間を掛けられれば掛けられる程、自分の中の不安が和らいでいくのが分かるし、それが提督に伝わってしまっている事を悟ってしまうんですね。

この人は言の葉以外もこんなにも雄弁なんだ。あぁ俺はどうしようもなくいけ好かねぇ男に抱かれてんのな。

って。とてもかあいいですね✨更に物理的にも目視で確認出来てしまうんですよ。大尉側から直接刺激を与えなくとも提督が反応してくれている現実を。それは大尉の中身を思う以上に駆り立ててあらゆる逡巡と葛藤が生まれます。
ゆるゆると燻る熱に浮かされて、何時もより幾分か素直に哭いてしまうんですよ。唯でさえ男に抱かれるのは初めてですし。

これ以上暴かないで⇔全て見て。
俺の知らない俺に触れないで⇔触れていて。
あんたから全て奪って⇔奪わせろ。
離さないで離れないで、俺だけを見ろ。

って。提督は可愛らしい大尉を存分に味わい尽くします。年上彼氏の特権ですね。

散々慣らされた後、提督に貫かれた時、大尉はもう精神的に死に体です(笑)自覚していた以上に提督に惚の字な自分にいっぱいいっぱいですし、提督から注がれる言葉と指先の甘やかさで最早ぐずぐずです。
そして提督は弱点を曝している大尉を見逃す程女々しくも優しくもありません。

｢愛しているよ。俺の直｣

って止めを刺します。絶好の好機にとっておいた殺し文句にもう限界ですね。限界です。溢れちゃいます。色々我慢できていたものが。
大尉が朦朧としながら｢あっ…提…督…んっ俺の俺だけの…｣って我欲を口にすれば、空かさず｢ああ、大尉、今この時ばかりは君だけの多聞だ｣って細やかに入念に浴びせ倒します。敗けっぱなしは性に合わないので、今度の相撲は提督の白星です(笑)
最終的に彼の名を鳴きながら、溢れる情念を垂れ流しつつ提督の背中に思いっきり爪を立てている理性とサヨナラした大尉の完成です。
｢多聞…た…もん…すきぃっあ…しゅきぃ…｣
って。互いに名前を呼んで呼ばせて、曝け出して曝し出して、傷をつけて証を遺して。と存分にヤり合います。

翌朝、大尉は昨晩の自分に盛大に頭を抱えるのですが、ふと隣で眠っている提督の背中に爪痕を見つけ、今はもう俺しかつけられないって思うと、あぁもうそれでいいや。この景色が見られるならそれで十分だ。て、なんとか溜飲をさげます。
その後己の身体に残る提督がつけた傷痕に喜んでいる自分を自覚してもう一度頭を抱えますが、 次はぜってぇ俺がヒィこら言わす！と自分を説得し持ち直しますし、有言実行早速提督の爪痕を舌で舐りはじめます。
くすぐったくて起きた提督は既に臨戦態勢の大尉に昨日あんだけ善がらせたのに？と本気で戦きます。今度は黒星濃厚です(笑)

その後の大尉は、正直情けねぇ。 男の矜持とか自負とか、色んなもんがズタボロで泣きたくなるけど、アンタだから許す。全部くれてやる。って心持ちで｢責任取ってくれんスよね？｣って精一杯の誘い文句で提督の胸に納まるし、
提督も｢俺以外の誰にも責任をとらせやせんよ｣と存外に甘やかします。
タモ直の完成ですね。良いことです。

因に２回目のタモ直は１回目よりかなり性急です。何故かと言うと、提督も大火傷しているからです。大尉側から見える提督は余裕綽々のいけ好かねぇ男以外の何者でもないのですが、実のところ提督は欲のままに食散らかしたいと何度歯噛みした事か状態です。年上の余裕？糞喰らえ状態です(笑)年甲斐もなくみっともねぇなぁっと自嘲しつつも我慢はしません。
結局仲良くお互いに、自身を
“若いツバメにのめり込む淫婦の様だ”
“わりぃ男に入れ揚げる娼婦みてえだ”
って思いながらも、止まれないんですね。ツバメも悪い人も喰わないって選択肢は端から無いので。正に男児ですね。喜ばしい限りです！