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「老温、思ったんだが…兄弟子に『阿絮』と呼ぶのはどうなんだ?」
「そう?ちゃんと外では『師兄』と呼んでるから問題ないかと…でもわかった。ではこれからうちでも『師兄』と呼ぼう!これでいいだろ師兄。」
「え…あ、あぁ。」
────いやいやそこは、『やだ、阿絮って呼ぶ。』って言わないといけないだろ所だろ?今回にかぎってなんで聞き分けがいいんだ。
からかうつもりで話し始めただけだったのに、あっさり呼び方を改めてしまった老温に何も言えなくなってしまった。
でも俺の名前を呼べないなんて、あいつが耐えられるはずがない。放っておけばきっと数時もぜず何事も無かったように『阿絮』と呼び出すだろう。
と、軽く考えていた。
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