364日.
妹として年下として可愛がられるのも最初は嬉しかった。でも歳を重ねるごとにオンニとあなたを呼ぶひとが増えて、わたしが唯一であることがなくなった。もし年上だったらと妄想してしまう、年齢が上というだけでユジンから敬愛を向けられるのが正直羨ましかった。
「ウォニョン〜」
お誕生日おめでとうとユジンが扉から顔を覗かせる。今日はわたしの19歳の誕生日で、普段はもっと早く寝るのに起きて待っていた。パジャマには着替えないで、でもお洒落すぎないようにあくまで部屋着ですよなんて顔をして。
「ありがとう」
「どういたしまして」
部屋に招き入れて礼を言うとくしゃっと目が細くなる笑い方をされた。8月31日を迎えるとわたしたちは一日だけ同い年になる、敬語を取り払って友達として振る舞う。初めて出逢ったころから前のグループから続けている戯れだった。
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