外は雨だったせいてキスをすると歯と歯がガツリとぶつかった。痛いですよ、と抗議されるかと思ったが背中に手を回されて深く舌を入れられる。
島崎さんも、余裕がないのか。
そう思うといっそう愛おしく感じられて、俺もそれに応じる。
久しぶりの島崎さんの匂い、体温、唾の味。頭に手をやると整髪剤で固められた髪の毛が少しちくちくする。
濡れたままの服が鬱陶しくて乱暴に脱ぎ捨てると、島崎さんも同じように裸になった。
ベッドに二人で雪崩れ込むと、言葉を交わすこともなくまた口内を貪り合う。島崎さんは俺の身体を確かめるように執拗に触った。
「あっ!島崎さぅ…」
島崎さんが俺のガチガチに固くなったペニスの先に優しくふれた。
「もうこんなに固いんですか?元気そうで安心しましたよ…最近仕事が大変そうでしたから」
島崎さんが揶揄うように俺の亀頭に唾をたくさんつけてこねくり回す。
「あっ♡島崎さんっ……♡」
俺は足をぴんと張ってしまう。その俺の股ぐらの間に座った島崎さんがシコシコと俺のペニスを擦り始めた。その絶妙な力加減に翻弄されてしまう。
「やだっ、いっ♡いっちゃうよ…。島崎さんの中でいきたいっ♡」
「そうなんですか?気持ちよければ、芹沢君は手でもいいでしょ?」
「島崎さんの手なら嬉しいけど…でも!」
俺は半ば無理やりに島崎さんを押し倒すと、足を持ち上げてアナルを舐め始めた。
「ああ!もう!シャワー前のそこ舐めないでって毎回言ってるでしょ?」
島崎さんは恥ずかしがってるけど明確に拒否はしない。きっと気持ちいいんだろう。舌をねじ込んで中の壁まで丹念にねぶる。
玉も裏筋も舐める。島崎さんの一番濃い臭いがする。でも俺と違って毛も薄いし嫌な匂いはしない。島崎さんのペニスをしゃぶりながら枕元にあったローションで指を濡らしてアナルをほぐす。
「あッ…もう、へたくそ…」
そう言われて少し顔を上げてみると島崎さんは堪えてるような顔をしている。
「もっと強くしてください…これじゃ生殺しですよ」
吸い込むように口奥に入れて舌でペニスを味わうように舐めた。
正直俺も限界で、島崎さんのをもっと舐めて気持ちよくさせてあげたかったけれど、体勢を変えて島崎さんのアナルに自分のそれをあてがった。
「えっ、もういれるんですか?」
「だって、がまんできないよっ」
ぐりっと力を込めると島崎さんの体内に俺が埋め込まれていく。
「あっ♡島崎さん…♡きもち…絡みついてきて…」
島崎さんの手をとって最奥まで侵入する。
ゴツッと最奥にぶつかる感触がある。島崎さんの身体が震える。
「芹沢君…!ゆっくり…!」
そんな言葉が聞こえたかもしれないけれど俺は体の動きを止められなくて、腰を動かし始めた。
「島崎さんっ♡好きっ♡俺、ずっと島崎さんのこと考えて一人でしてたっ…♡」
「克也君…!重いって…!」
島崎さんを抑えつけてむちゃくちゃにする。島崎さんが眼窩も口もだらしなく開けてひぅっと嬌声を漏らす。
それがもっと聴きたくて、夢中で腰を振った。
「島崎さぁん♡大好き♡好き♡好き♡好きっ♡」
「克也くん…!あっ…うう」
島崎さんの体内が震えて腹部が濡れた気がした。島崎さんの身体からブワッと汗が噴き出す。
「島崎さん♡いっちゃったの?」
愛おしくて愛おしくてたまらなくて抱きしめる。俺だけの島崎さん。このまま溶け合って一つのハンバーグになってしまいたい。
それぐらい好きだ。
「はぁ、全く…やりすぎですよ」
いつもの通り、事後のお説教。俺はそれに平謝りする。本当に申し訳ないとは思っている。
「またどうせ、見えるとこにも痕つけたんでしょう?」
「う、うん…」
「いい歳してキスマーク首につけてると色々言われたりするんですよ」
「島崎さんだってつけたじゃないか」
「あなたは襟で隠れるでしょ?」
「じゃあ、隠せないとこにつけてくださいよ。それでお揃いでしょ?」
それを聞いて島崎さんは呆れ笑う。
「全くあなたは…」
島崎さんが俺の肩に手をかける。
俺の首に紅い刻印がしるされた。