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    ジャンルもカプもごちゃごちゃ
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    欲望1000000%の俺博×gnsu というか博がgnsuにちょっかいを出してるだけ 博がキモい

    第二十四回騎士メジャーはニアールの優勝により終了したが、ドクターたちはしばらくカヴァレリエルキに留まる必要がある。
    単に騎士たちの試合が終わったというだけで、その後処理がまだまだ残っているからだ。
    したがって、「銀槍のペガサス」もドクターの護衛を続けている。
    とはいえ、グラベルも同様に監査会からドクターの護衛役を任せられており、普段、ドクターのそばにいるのは彼女の方だ。
    「銀槍のペガサス」は少し離れたところにいて、ドクターから連絡があればすぐ駆けつけられるようにしている。
    ただ、彼女には情報収集や各所とのやり取りのため、個別に行動をとらせることがある。
    そういう時は、「銀槍のペガサス」―兜で顔は分からないが、声から判断するにどうやらいつも同じ人物のようだ―がドクターの近くでその身を守るのだ。
    彼は時間通りに来て、定規でも背中に入れているかのように常に背筋を伸ばして部屋の隅に立ち、時間通りに帰っていく。
    今日も、彼は電子時計がある時間を表示した瞬間に、
    「では、規定の時間となりましたので、私は失礼致します。とはいえ、何かありましたらいつでもご連絡ください」
    と言うと、毎回分度器で測っているのかと思わせるほどいつも変わらない角度で―おそらく30度だ―礼をし、ドアへ向かった。
    何回か言えばもう省略してもよさそうなものだが、彼は必ずこれを言ってから部屋を出ていく。
    ドクターは彼を見送るため―これもいつもやっていることだ―デスクから立ち上がり、その後をついていく。
    そして、彼が廊下へ出たところで、ドクターはドアのところで立ち止まり、
    「今日もありがとう。お疲れ様」
    と声をかける。
    いつもなら彼はドクターの言葉に
    「ドクター殿のお気遣いに感謝致します。とはいえ、私は自分の役目を果たしたまでです。ではまた」
    などと返し、廊下を歩いていくはずだ。
    だが、今日の彼はドクターを見つめたまま、なかなか動かなかった。
    「……シルバーランス?」
    とドクターが彼のことを呼ぶと、はっとしたような様子になり、
    「申し訳ございません」
    と視線を落とした。
    「どうかしたの?体調でも悪い?いつもならすぐに帰るのに珍しいね」
    「それは……」
    彼が口ごもる。
    これも、何を言ってもぱきぱきと答える彼にしては珍しいことだ。
    「……ドクター殿が、いつもならば、その……」
    「私が?」
    自分が原因だったのか。
    思いがけない返答に、ドクターは思わず目を丸くする。
    しかし、自分がどうしたのだろう。
    自分は何か今日、変わったことをしただろうかとドクターは首を捻る。
    「私ので……臀部を……」
    「ああ!」
    そうだ。
    いつもなら、ドクターは「お疲れ様」と言いながら彼の尻を軽く叩くのだが、今日はしなかった。
    尻を叩くのは、単なる気安いコミュニケーションというだけではなく、もちろん下心があってのことだ。
    コミュニケーションだけが目的なら、叩くのは肩でも背中でもいい。
    彼が、「銀槍のペガサス」の共通の銀色の鎧と、征戦騎士の規律と誇りできっちり、がっしりと自分を覆っている様子が、ドクターに好感と好奇心を抱かせ、ドクターのいたずら心をくすぐるのだ。
    いつまで経っても彼の名前や年齢など個人的なことは一切教えてもらえないが、それでも、ドクターと彼はある程度お互いのことを知り、彼がロドスの指揮官として、そして監査会の協力者として、自分のことを信頼してくれているようなので、こういうスキンシップを始めたのだ。
    そして、彼は、自分が他人に不純な感情を向けられるということが予想できないのか、スキンシップをされるという経験があまりないのか、特に強く拒否しなかったので、ドクターはそれを続けていた。
    しかし、最近、ふとあることを思い出した。
    ニアールがロドスを去る前、彼女がかつて騎士メジャーで優勝した時のことをドクターに話してくれたのだが、その時、彼女の両親がいなくなった後、祖父と征戦騎士たちが彼女の面倒を見ていたのだと言っていた。
    ニアールがもし、自分の世話をしてくれていた人物の尻を、自分の上司が叩いていると知ったらと思い、気まずくなり、今日は止めたのだった。
    「……叩いてほしかったの?それなら、急にやめたりなんかして申し訳なかったね」
    「……っ!いえ、そういうわけではなく、ただ戸惑っただけで……」
    「遠慮しなくてもいいよ。てっきり嫌がって……たら君はそれをはっきりと伝えてくるだろうから、くだらないことをしてると呆れられてるか、言ってもどうせやめないだろうと諦められてるか、私が何をやってもおかしくない変人だと思われてるかのどれかだろうと思ってたけど、まさか君も満更ではなかったとはね」
    「ですから、そうではなく……!……っ」
    ぺちん。
    そこでドクターが彼の尻を叩く。
    「ドクター殿、ここは廊下です。人の目のあるところでそのようなことをなさるのは……」
    「じゃあ、誰にも見られなければいいんだ?」
    「……!それは……」
    「ふふ……」
    ぺちん。
    とまたドクターが彼の尻を叩いた。
    「ドクター殿……!」
    「ふふふ」
    「と、とにかく私はもう監査会に戻りますので……!」
    「ふふふふ」
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