すぐにくるんじゃないわよ、と君は顔を顰めた。
「七海と、夜蛾せんせ、と……けほっ、夏油と、みんなで、酒盛りするんだから」
「歌姫。もう、喋んないで」
「うるさいっ、あんたの悪口いって、盛り上がってやる、の」
下戸は邪魔なだけだから来るなと、血反吐と一緒に吐き捨てて、最後に笑った。
「……だから、あんたは、ゆっくり……ね? みんなで、いくらでも、いつまでも、待ってるから」
「歌姫、お願いだから黙って。もうすぐ硝子来るから」
「ばか。もう、むりだ、て。…………ふ、せい、ぜい……長生き、しろよ。五条」
──────あいしてる。
僕しか知らない、とびきりの甘い笑顔を浮かべて、優しく頬を撫でてくれた指先が血の海にばしゃりと沈んだ。
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