水兵⚓️くんの夢ボクがいた家には男の子がいた。ボクと同じやんちゃな男の子。
その子が、目指したのは水兵。
いつか必ず海に出るんだと話していた。
「水兵さんってかっこいいんだ。」
「敬礼はこうっ」
「海は大きくて、きっとどんな悩みもちっぽけに思えちゃう。どんなかなしいことも…全部、全部。」
ボクのトモダチはいつもベッドの上で話をしていた。
ベッドの上でトモダチが喋ればたちまちそこは海の上みたいになる。
ボクらは、いつも想像の中の海を漂っていた。
「君も一緒に、ゴホッゴホッ……海に行こうよ。ゴホッ」
ボクのトモダチはいつしかたくさんの管で繋がれるようになった。
まるで操り人形みたい。
これじゃ、どっちが人形かわからないね。
「僕は海に出たい…広い広い海の上で…君とっ…」
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