イレギュラードムサブ 兄様が泣いた姿を初めて見ました……。
「……ひっ……うぅ……グスッ……うっ……」
自分の胸に顔を埋めて弱々しく泣きじゃくる姿を見て、兄様を酷く抱きすぎたかもしれません。
兄様を深く傷つけてしまった。
ホームに帰り、兄様をお風呂場に連れて行ってもボクが身体を洗う事を拒み、酷く怯えた表情を見せる兄様。
「……兄様……」
「……っ……しばらく……1人に……してくれ……っ……」
涙声で、抱かれすぎて足腰が立たないのに……お風呂場に1人残すのは不安ですが……
「……何かありましたら呼び出しボタン押してください。」
コクリと頷き、風呂場を出て兄様のお部屋……布団を整えなきゃと思って入れば……入学前の写真……。
兄様……、ボクの自慢の兄様で……今も自慢の兄様なのに……。
『ひっ……うぅ……グスッ……』
あんな……傷付いた表情で、光の無い絶望に満ちた目で泣かれてしまったら……自分がした事を謝罪しても許して貰えない気がします。
しかし、兄様……まだお風呂場にいらっしゃるのでしょうか?
兄様のタンスから部屋着を取り出し、お風呂場に歩いて行ってノックをした。
「……兄様、お洋服をお持ちしました……」
「……あぁ、ありがとう……」
涙声では無く、少し落ち着いた兄様の声だ。
「……兄様、開けてもいいですか?」
「……まだ……身体が洗えてないから……開けないでくれ…」
兄様の声が震えてる……
今までこんな事になった事が無くて、兄様が……ボクを拒んだりは……。
だけども、兄様が出てきてくれない以上はボクも手に負えなくて……どうしようかと悩んでいたら兄様が手を貸して欲しいと言ってくれた。
泣き腫らした目を見て、罪悪感を感じながら同じ「#イレギュラー」に感染してるとは言え酷く傷付けた事を謝ろうとしたら兄様が抱き着いてきた。
「……ソーン……俺、知らなかった」
「はい、怖い思いさせてしまってすいません……。」
兄様の表情だけだけども、きっと兄様はボクがあんな事をしたから……傷付いたんだと思った。
「……俺は……、自分がバグだなんて信じたくなかった」
涙声で、自分が「#イレギュラー」だと受け入れたくなかったみたいで……兄様は少し混乱してらっしゃるのですね。
今は……兄様が落ち着くまではそっとしておこうと決めました。
───それから数十分後、そろそろお風呂から出ないとのぼせてしまいますね。
兄様を迎えに行けばドア越しに
「……ソーン……今日から部屋……別れた方がお互いの為、だよな……。」
兄様が別室を望むならと思ったけど、今の兄様を1人にしておけないからドアを開けて急いで肩を掴んだ。
今の兄様は壊れてしまいそうで、すごく痛々しい。
「……お前は……俺を力でねじ伏せて犯したいだけだろ。
大して愛してもいないくせに……っ」
そう言って振り払おうとしているのに、先ほど抱きすぎたせいもあり兄様の身体には力が全く入っていない。
「……っ……」
目に涙を貯めた兄様の口から出た言葉は、何となく想像は出来てましたが……
ボクの管理のしすぎが兄様との認知の歪みに繋がってしまったのかもしれません。
だから……
「……兄様、嫌ならセーフワードを言って良かったんですよ。」
それを口にせず、結果として泣きじゃくったら何の為にセーフワードを決めたが分からないですよ。
SとしてはM側である兄様にセーフワードを言わせるということは、非情なプレイを意味する事になります。
だから兄様はセーフワードを出すのを躊躇ったのかもしれない。
だけど……結果としてこうやって傷付くのは兄様なのだから、言わなかった理由を聞かせてもらうか。
「何で、セーフワードを使わなかったのですか?」
と目線を合わせながら聞くと
「……っ……だって……ソーンのいつもより深くて大きくて……苦しかったから……っ…怖くて……セーフワード忘れて……」
涙を目に浮かべて震えながら、セーフワードを出されるのはコチラの力不足とも言えますが、受け手側である兄様がそれを出せない状況を作り出したのも事実。
「じゃあ兄様、コレからセーフワードを使うHの練習しましょう。」
ちゃんと兄様の限界を知る為にも、セーフワードを使っていいように兄様に覚えてもらいましょう。
兄様がこのようにバッドトリップした事は今まで無かったので、ボクも焦りましたが……本人の希望を聞いて、下手に刺激してはいけないと思ったのは事実。
兄様を守ろうとした結果、兄様がバッドトリップしてしまい、泣かれてしまったから今はいっぱい甘やかしてあげることにしました。
まずは、落ち着いた兄様とプレイの振り返りから。
「……兄様、腹ボコHどうでしたか?」
「……苦しいけど……ソーンがギュッとしてくれるなら気持ちよかった……/////」
色々と兄様と何が嫌だったのかプレイに対するアフターケアもしていく事にした。
「……兄様、貞操帯は嫌ですか?」
「貞操帯は……良いけど、手枷と口枷は嫌だ……」
昔兄様がボクにして下さったように、兄様を膝に乗せて優しく頭を撫でながらお話をする。
あんなに大きく、頼もしかった兄様が今ではこんなに小さくて弱い……繊細な方になっている。
ちゃんと2人で話し合い、どこまでが嫌で辛くないか等の確認も必要です。
柔らかい青鈍色の髪に赤いヘアピン、赤い瞳……。
ボクの露草色の髪に空色の瞳の对になるようなお色をしています。
見た目的にはカラバリ2の兄様の黒い部分が白くなったみたいな感じのお洋服なので……パッと見はわかりにくいとは思います。
しかし、兄様……少し胸が膨らんできた気がします……。
やはり女性役をしているから体付きも女性らしくなるのですかね……。
とりあえず、お風呂場にずっといるのもアレなので……兄様に持ってきたルームウェアを着てもらい、リビングへと移動した。
「兄様、sit.」
ソファーを指さしながら座ってくださいとコマンドを出せば兄様の足はガクンと折れ、キチンと座ってくれる。
足を開いてソファーに座った兄様の顎を優しく撫でながら
「……セーフワードの確認をしましょう、Speak.」
きちんと兄様へ出すコマンドも間違えないように、指示を出す。
「……ソーン、セーフワードの確認したいんだが……」
「はい。
兄様が普段口にしない言葉がいいですね……」
兄様の限界を伝える言葉だから、兄様自身が決めるようにすると
「……苦しい。」
まぁ、普段から結腸の奥まで入られてしまうから、すごく兄様らしい言葉を選びましたね。
「……解りました。
では、「痛い」はどうしますか?」
兄様、少し息が上がってきて……顔も赤い。
でも顔は熱がある感じではなくて、トロンとした……ボクにしか見せない表情。
「……痛いは……もっと……痛くしていい……」
兄様は自分に着けられた首輪を愛しそうに撫でながら微笑み、自分から誘うように抱きついてきた。
「……兄様、𝙇𝙤𝙤𝙠 .」
ほら、兄様のSub性はボクには従えません。
泣き腫らした目でサブスペースに入った顔を見せてくれる。
「……兄様、この調子ではお部屋を離れるなんて無理ですね。」
「……ソーン……もっと構って……」
「……兄様、しばらくはHはダメですよ。
兄様のお腹、ビックリしちゃって何度か吐いて……お尻も傷付いてますからね。」
兄様が行為中にサブスペースに入った時は舌を出して、中が一気に締まって引き込んでしまうからすごく危険なところまで誘い込んでしまう。
今もサブスペースに入ってしまってますが、ちゃんと言う事は聞いてくれる。
「……兄様、Color:present」
襟の赤いリボンを解き、首筋に着いた首輪を見せてくれた。
透き通る様な青い首輪に、リードをつける為の金具は♡型にしました。
首に蝶が止まっているような飾りが着いたボクだけの首輪。
「Goodboy」
首輪を指ですくい上げ、その下に自分の所有物の証を示すキスマークを着けた。
「……兄様はさ……リードで拘束されるの好きですよね。」
「……好き……でも、ソーンの顔を見ながらが良い……」
兄様がSubとして目覚めたのは、「#イレギュラー」として発覚した日なので彼は生まれながらのSubだった。
ボクがDomとして目覚めたのは、バトルに行き……「ソーン使い」の称号が着いた時期なので割と遅く、ボクは他のソーン達と違い兄様より背が高く、大人の姿をしている。
それがボクが「#イレギュラー」として生まれた所以。
けど、中々相性の良いSubとは巡り会えず……兄様がヒーローとして顕現した日に気付いた。
「……彼がボクのSubだ。」って。
喉をゴロゴロと鳴らす猫みたいに兄様はボクに顎を撫でられると気持ち良さそうにしてくださる。
「……兄様、消毒しましょうか。
strip。」
指示したように下着とズボンを脱ぎ、パックリと開いた縦割れアナルを見せてくれた。
「……まだ後処理終わってませんね、いっぱい精液出ますよ?」
薬を塗る為に兄様の縦割れアナルの中に指を挿入する。
「……可愛らしい縦割れアナルですねぇ兄様。」
「っ……んああっ♡」
兄様の前に座り、薬を塗るだけでも兄様は感じている。
「……こんな使い込まれた綺麗なお尻……。
今日はボクが兄様を気持ちよくしてあげますね。」
兄様の傷付いた縦割れアナルを薬を付けた指で掻き回し、兄様のをくわえ込んだ。
「……まっ……ちょ……ソーン……」
兄様のいい所をトントンしながら喉奥まで咥え込み、兄様をイかせることにした。
「っ……もっ……イくぅぅぅっ/////」
ビクビクと跳ねながら兄様はボクの口の中で射精をした。
「……っ……ゴクッ。
濃いですね、兄様……」
「……っ……飲ん……え?」
顔を真っ赤にしながら兄様は慌ててティッシュを渡してきた。
イったばかりの兄様の縦割れアナルを指さしながら
「……兄様、present」
と言うと恥ずかしがりながらほら、トんでる兄様は直腸が降りてきて、さっきいじめすぎたからぷっくりとした前立腺が降りてきた直腸を隠している。
可愛らしいボクのSub。
「……足、閉じて服を着ていいですよ。」
服を着ても、スペースに入った兄様をこちら側に戻すのは至難の業だ。
けど、あのバッドトリップ状態からよく帰って来れましたね。
「……ソーン……」
「兄様、Kiss」
唇をなぞりながら、キスをしようとコマンドを出せばちゃんと従ってくれた。
薄く開いた兄様の唇に舌を差し込み、互いに愛を確かめ合うように抱き合って舌を絡ませ合う。
何がしたいと言うのがイマイチ解っていない兄様は、「服従したい」「構って欲しい」の欲求が強いからそれを尊重してやる。
優しく後頭部を支えながら、兄様のスペースに入る。
ふわふわして温かい感覚。
すごく、多幸感を味わえて、ふと兄様の瞳をしたらボクの瞳と混ざりうっすらと紫がかった瞳になっています。
イレギュラーの瞳はチームカラーに染まりやすい性質を持ちますが、兄様のようにパートナーのカラーに染まるタイプもあるのですね。
──数日後
切れてしまった兄様のアナルが快復したのでHが出来るようになりました。
「兄様、stripしてからKneel」
裸で床に座った兄様の首輪に付けたリードで手首を拘束し、顔の前にイチモツを見せた。
「兄様、LOOK、そしてLicK」
2つのコマンドを同時に出したら兄様は上目遣いで奉仕をしてくださる。
「可愛い……っ……」
「ん……んぐぅ……」
ボクは魔獣の影響もあってから形も歪で、長さもあるから簡単に兄様の食道まで挿入る。
「おごっ…………」
兄様の鼻先に毛がつくくらいまで頭を掴んで咥えこませて前後に動かす。
「そうそう、上手いですよ兄様。」
「ふー……っ……おぐ……っゔ」
中がうねって搾り取るようなフェラをしてもらいながら頭を撫でる。
「口に出すからしっかりと飲んでくださいね」
「んぐっ……っ
んっ!」
兄様の頭をギュッと押しつけ、勢い良く吐精をした。
さて、兄様がちゃんと口に出した分を飲めたのですが……兄様はすごいアナルが濡れやすい方なので、もうトロトロでした。
「……ソーン……めちゃくちゃにして……」
「解りました。
今日から兄様のリミットに挑戦しますのでちゃんとセーフワードを使えるように、練習をしましょう。」
「……あぁ……」
容赦なく兄様のヘソ下まで一気に挿入し、それより先に進めようとしたら
「あっ……ぎ……苦しい……やめへ……っ」
セーフワードがちゃんと使えたから中止するべきですが、セーフワードが出ない場所を犯して欲しげなので続行した。
「あっ……深……っ……しゅご……きもひぃ♡」
兄様は上目遣いのまま自分から腰を振って、
「……あっ……そんにゃ……おっきくなったら……おひり壊れりゅゥぅゥ」
兄様の腸壁を容赦なく捲り上げて、凶暴な形は抜きたくても抜けないからお尻の穴いっぱいにボクのイチモツがある感じです。
「ほっ……ぉっ♡
アナリュめくれてりゅぅぅっ!
まっ……しゃせぇしないれぇ……お尻で溺れりゅうぅ」
1回目の射精でも兄様は5回くらいイったから、次は2回目のリミットチャレンジしましょうか。
「兄様、今日は3ラウンドヤります。
そしてあと2回、リミットチャレンジがあるので、セーフワードがきちんと言えたらご褒美に中出ししましょう。」
「……はひ……っ……頑張りましゅ……♡」
角度を変えて兄様の片足を持ち上げ、兄様が先ほど無理と言っていた結腸の奥の奥まで行こうとした
「……おぐ……くるひ……♡」
「……よく出来ました。」
ちゃんとセーフワードが言えたから中断せずに兄様の1番感じている所を責めたら気持ち良すぎて声が出せなくなっていた。
兄様、こういうプレイも好きなんですね、覚えておこう。
次は兄様の両足をボクの肩にかけ、兄様の腰を擦りながら
「up」と言うと尻上がりの状態なので今より更に深く挿入された
「っ♡ぅ♡」
「……じゃあ兄様、また奥行きますよぉ。」
「……おぐぅぅぅ♡
ごめん……なひゃ……♡
ごめんなしゃ……っ♡」
「……っ!stop」
だめだ、バッドトリップしてしまいました。
急いで行為をやめて、引き抜いてから兄様を抱き締めた。
「ごめんなさい……っ……ごめん……っ……」
「……兄様には負担が強すぎましたね。」
兄様は両足を持たれると強い不安感を感じているのが解り、やはりセーフワードを出したら行為をやめるべきかと思い……、まだまだ自分はdomとしては未熟さを感じました。
Subである兄様をきちんとコントロールしてあげなければ彼は簡単に壊れてしまいそうで……ちゃんとセーフワードの練習とはいえ、プレイの中止は実行しなければいけない。
手首の拘束を外すべきかと悩んだが、前回……手が血まみれになるまで掻きむしっていたからそのままにしておきます。
「兄様、不安ならボクを噛んでください。」
兄様をバッドトリップさせたのは自分だから、きちんと向き合わなければ……。
多少首筋を噛まれましたが、落ち着いてきて……胸元に顔を埋めて来ました。
「……では兄様、ここで兄様のサブドロップの要因について解ったのは
①片足を持ち上げても大丈夫
②両足を上げられたり、極度に恥ずかしい事をされるのは苦手。
③口枷や口縄等、無機質なもので口を塞がれるのは苦手
④挿入可能部分はオヘソの下位まで、それより先は苦手。
⑤女の子の服や下着は苦手
⑥バグ扱いされる事や発言を受けること
位ですか?」
コクリと頷きながら、本人が口に出来ないぶん身体に聞いてみてきちんと信頼関係を築かなければならないので難しいです。
「……では、兄様が好きなことは
①S字結腸を抜かれること
②舌を甘噛みされながらするキス
③ギュッと抱きしめられる
④中に出されること
⑤少し痛いくらいに拘束した時」
「……ソーンから愛情を持って接してもらえるのが1番好き……。」
「……でも兄様、射精管理されながらの中出しは兄様にとっても辛いとは思います。」
「?
貞操帯は「おしおき」だから、普段はしないじゃないか?」
そうでしたね……。
貞操帯は兄様がボクから逃げ出そうとした時にしか着けないから、最近はあまり付けることが無くなりましたしね。
「……けど、兄様……何故四つん這いは嫌なんですか?」
「……俺……多分……#イレギュラーになる前の記憶がバッドトリップの要因に繋がると思ってて、で……うぁ……あぁ……痛い……嫌だ……っ」
「……兄様」
あまりにも精神状態が不安定過ぎるのでVoidollさんに来て頂き、管理者権限でメンテナンスに入れてもらいました。
ボク達#イレギュラーヒーローは同じ#イレギュラー同士で暮らしていて、通常ヒーローとは隔離されたホームで暮らしてます。
「コチラガアダムノ#イレギュラー二ナル前ノ記録デス。」
Voidollさんから貰った兄様に関する資料と映像を見たら……性的ないじめや虐待によるトラウマがあり、確かに兄様がバッドトリップした内容はその当時の忌々しい行為を連想させる事ばかりでした。
「……メンテナンスハ早クテモ明日ノ晩マデカカリマス。
ココマデバッドトリップガ進ンデシマエバ修復二時間ガ必要二ナリマスノデ。」
ため息をついていたらもう1人の兄様が抱きついてきた。
「……ソーンのせいじゃないよ。
僕だって、主人にちゃんと向き合えてないし……何より……一緒のホームで居られるのが羨ましい。」
「アナタ、ダイブ人間ラシクナリマシタネ。」
確かに……#イレギュラー特有の青白い肌ではなく、健康的な肌の色をしてますね。
「……オリジナルに毎晩抱き潰されてるからだと思うよ?
それに……僕はダイナミクスで縛られていないから君達みたいな悩みは解らないけど……中出しされ過ぎてメンテナンスはよくある(笑)」
ケタケタと笑う兄様をVoidollが叩き、この兄様みたいに明るい性格ならば……あんなに苦しまなかったのかもしれません。
「……アダム、マタ彼ノコートヲ着テ帰ッテキテマスネ。」
「僕のはあっちでクリーニング中だから着せられた。
どう似合いますか?」
オリジナルの兄様のコートをヒラヒラと見せびらかしながら、幸せそうに頬を赤らめる彼は自分のパートナーとは違う性格だから……。
でも、そんな表情出来るんだって位色気のある表情をする。
他に同じダイナミクスで悩みがあるのは13さん達ですかね……。
白と緑の13さんと赤と黒の13さんのペア……あの2人は特にダイナミクスによる悩みは聞きませんが……。
───翌日
兄様のメンテナンスが終わり、ボク自身もきちんと兄様の闇の部分と向き合ったのですが……
「ソーン、香水変えた?」
「……はい、兄様が前に好きだっておっしゃっていたのに戻しました。」
メンテナンス明けから自分から抱きついてきたら理性が持たないんですが……
(20cm差があるから)ちっちゃい……可愛い……。
自分の伸び過ぎた身長で嫌だと感じたことはたまにありますが……でも兄様が小さくて……可愛らしい……。
もう1人の方のイレギュラー兄様、口調は幼いけど180ありますしねぇ……。
やはり背が伸びる個体と伸びない個体が居るのでしょうか……。
ボクの兄様は175cmなので、さほど代わり映えは無いと思います。
しかし……メンテナンス明けのSubを従わせる訳にはいかないですし……
しかし、兄様のセーフワードはボクには効かなかった。
と言う事は兄様は本気でセーフワードを言ってはいない……
「……兄様、セーフワードをもう一度決めましょう。」
「……っ……やはり……プレイ中に口にする言葉では……ダメか……」
やはり本人も気付いていたらしく、
「……なら……stop。
俺が……バッドトリップしても唯一聞こえたソーンからのコマンドをセーフワードにしよう。」
……Voidollさんの話からすると
『ソーンハマダdomトシテは完全二目覚メテナイデス。』
とつまり……
「兄様……セーフワードの確認をしましょう……。」
「……すと……っぷ?」
自分から言ったのに、兄様が嫌がって無いかすごく心配になった。
「兄様、何か嫌だった事とかは……」
「……ふふ、無いですよ。
ソーンもようやく、ダイナミクスが目覚めたんですね。」
そうか……Subである兄様を守りたい、この気持ちがあるからちゃんと成立するんですね。
「しかし、何故兄様にはボクのコマンドが聞いて、ボクには兄様のセーフワードが効かなかったんですか?」
「……あの時は本当に……嫌じゃないから……かもしれません……。
純粋に苦しかっただけ、だから効力が無かった。」
「なるほど、だから……」
コクリと頷いた兄様は、本人もセーフワードの意味をきちんと理解していなかった部分もあったから、お互いに未熟なダイナミクス同士なのに愛情を持って接していたから効いたと言う事らしく、ちゃんとお互いに理解し合う関係になった。
「……兄様、少し背が伸びましたか?」
「……毎回背伸びしてるから、伸びたのかもな。」
ククッと笑いながら、お互いに#イレギュラーになる前の記録の確認をした。
そしたら、より互いの事を「守りたい」気持ちが高まるのかもしれないと。
「……ソーン、今度一緒に俺の香水も見に行かないか?」
「良いですよ、あとリップも見に行きましょう」
兄様はよくリップを塗るから、すぐ無くなるんですよね。
色々とこれから2人にとって必要な物を書き出しながら、互いに互いのダイナミクスを再度勉強し直したことにより、この関係もより深まった。
「……ソーン……その……セーフワードを2人共知らなかったは……」
「Voidollさんには内緒ですね...♪*゚」
まだまだ自分達も知らない事はありますが、ボクは兄様にちゃんとSubとしての喜びを知ってもらいたいのですが……中々難しいです。
ですが、プレイ以外でも兄様をSubスペースに入って貰えるくらいもっともっとdomとして成長していきたいと思いながら、メンテナンス明けでスッキリした兄様にまたバッドトリップをさせないと、誓いました。