文化祭小ネタ「いるぁっしゃぁ~やせぇ~!いるぁっしゃぁ~やせぇ~!!」
「あれ?あんなとこに出し物のお店なんてあったかしら。すみません、そこの子!何年生?」
「わぁ~綺麗なお姉さんですねっ!もしよければ、占いやっていきませんかあ?友達、家族、好きな人のことから、明日の運やラッキーアイテムまでなんでも占いまぁすよ♪」
「…」
「…あ、あのーどうかしまし…」
「なんでもっ」
「ひぇ??」
「なんでも占ってくれるのね、わかった。ひとつ占ってほしいことがあるわ。 」
「はぁい♪了解しましたぁ♪何を占いましょうかぁ!」
「す…すすすすす、すっ↑き↓な人の事っ」
「落ち着いてくださいよ~。」
「…コホン、ごめんなさい…わ、私としたことがこんなこんな事で…ンッ!わ、私の好きな人と、これから、うまくいくのか…教えて欲しいの。」
「…わかりました。じゃあ、占いするのに必要な事項がいくつかあるので、答えてください!」
「うん。」
「あなたの誕生日!」
「えと、9月4日…」
「それから、好きな色」
「んー…緑かしら」
「最後に、好きな人と今どんな感じか」
「相手からは意識されてない、と、思うわ…わ、私…普通に接したいのに、冷たくしちゃうのよね。」
「了解ですぅ、んーー…」
「…(まだかしら)」
「ハァ!!!!!」
「(ビクゥ)」
「結果、出ました~!貴方は付き合えません!残念ですねぇ…」
「……え…」
「これから先何も言えないまま終わりそうです!」
「…そっか、そう…ふーん、そうなの。ただの…占いなのに…」
「そ・こ・で~☆ボクが今回、とっくべつに貴方にだけ!用意したのがなんと、こちらっ!ジャジャン!」
「…何これ。」
「我が家に先祖代々伝わるすっごーーーーく歴史のあるとてもとてもすごいパワーを秘めた最っっっ高のパワーストーンとお札セットです♪これさえあれば…貴方と好きな人は幸せな運命へ導かれそしてうんぬんかんぬん、まあ最終的に付き合えちゃうんですう~!すごいでしょう!すっごいですよね!?もう買わない手はないです!!しかもこれ貴方にだけ売ってますから!?逃すと二度とチャンスないですよ!!」
「は、はぁ…(なんだこいつ…)ちなみにおいくらですか?」
「実は、かなり貴重なもので9万円するんです…」
「9万!!??」
「そ、れ、を!なんと、なんと!このボクが大大大大大サービスで、9000円へ値下げ!!!」
「や、安い!?」
「(くくっ…かかったな!!)そうですよ!九万もするのが、いきなり1万円以下に…何度も言いますが…貴方だけは特別なんです…このパワーストーンはあなたを選んで
「おい」
「!?誰だよ!今いいとこだから黙ってろ!!」
「…やっぱりお前だったな」
「えっ?…あ、うげーーー!!!!その声は!そのムカつく顔は!!!お前はーーーー!!!!!」
「長い」
「な、菜畑…何でここに…」
「神集、お前こそ何やってんだ!文化祭、他校の生徒や保護者たちが来るこの機会を、お前は絶対逃さないだろうと思ってたぞ。また“ぼったくり”やってるのか?」
「ぼ、ボッタクリ!?」
「ええ、そうです。…あれ?貴方生徒会の…」
「3年の生徒会副会長、牡丹ながれです」
「…あのーどうしてこんなとこに?」
「あ、それはこの人が好きな人のう
「しーーーっ!!!!!!!!!」
「…う、後ろ姿を見たから来たとか??とか??」
「あ、アハハ!そんなわけないでしょ!!!!」
「まあ僕は興味無いですけど。でも、コイツの物は買わない方がいいですよ。ソレ、他の奴にも売りまくってるし」
「…………」
「ぐあーーー!!!菜畑のあほ!!バカバカバーーッカ!!何バラしてくれてんだ!!!くそーー…!ボクの計画がっ………!!!」
「…私、帰るわ」
「そうですね、そうした方がいいです。僕も帰ります。」
「あああああああーー!!!」
「冬架、程々にしとけよ、ぼったくりも」
「っっくぅぅぅぅーーーーー!!!!」
「牡丹さん、会長さんと一緒に見て回らないんですか?」
「いや、いいんだよ。あのバカは女の子によってたかられてどうせ時間無いし」
「ふーん?」
「…まあ、別にいいよ。慣れてるし」
「頑張ってくださいね。」
「…くそー、君は分かってるか…」
「何のことですかね」
「はは、いいさ。頑張ってやるよ私も」