ガトが出てこない小話☆
お嬢さん、何かお探しかい?
ああ、いきなり話しかけて申し訳ない。俺はそこの花屋で店番やってる男だ。名前はー…教えると嫁さんが怖いもんで。今回は無しだ。
大きな猫を探してる?あ、ガトくんのこと?
あーガトくんなぁ…この時間は○○さんちの屋根の上で寝てるかもしれない。よく屋根を壊して怒られてるからさ。
そういやガトくんといえば…知ってることがある。知りたいかい?俺はヴィズダムじゃないがこの世界は等価交換ってことで俺は嫁さんの花屋を盛況させたいからさ、情報教える代わりに花を付けてその辺歩いてくれないか?なぜか綺麗に3日は持つ。
良かった…ガトくんのこと興味ないって言われたらどうしようかと思ったよ。
え?興味無いけど聞くの?変わってるね?
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ガトくんってうちの嫁さんと仲良いんだけど、本名はレオナルドって言うんだって。嫁さんはレオって呼んでたかな。
ガトくんの父親?が唯一くれたものが名前みたいでガトくんって本当はレオナルドって言われるのが好きみたいだよ。自分のことガトって自己紹介するのにね。
で、彼ってすごいアザ?刺青?があるだろう。あれってむかしむかしの痴情のもつれらしいぞ…。
そうそう、ガトくんとよく話すなら気をつけなよ。彼って実は俺たちの心がちょっとだけ読めるらしい。
そんなことからガトくんって心を読んで花嫁達の好きなものを与えては、なんというか…性的に…つまみ食いするようなヤツみたいでさ…。ついには婚姻済の花嫁にまで手を出しちゃって。バレて相手ヴィズダムにボロボロにされて、呪われたらしい。しかもめちゃくちゃ強力な。
まぁ自業自得って感じだよな。ただ…ガトくんその花嫁さんのこと…本気で好きだったのかなぁ…。婚姻に反するなんてここでは難しいことだよな。あ、まだお嬢さんにはわかんないか。
なんでこんなことまで知ってるし話せるかって?嫁さん的にはあいつの弱点増えたら面白いから広めていいよって言われてるから…まぁ言わされてるというか…。ヴィズダムってやつらはよくわからん…。大きな声では言えないが。
嫁さんが聞いたところ呪いのおかげでほぼほぼ心は読めなくなったみたいだ。少し安心だな。ただ…能力が無くなった訳じゃなく、至近距離で左目を見つめ続けると良くない。…お嬢さんに言うことじゃないかもしれないが、ガトくん曰く「交合の時しかわかんなくなっちゃった♪」だそうだ。似てないって言うなよ。わかってるよ。
今言えるのはこれくらいかな。さぁ、花の宣伝よろしく。好きなのを選んでいいよ。また来てくれ。
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