🐯🤥お題3連作貴方は🐯🤥で『世界で一つだけの願い事』をお題にして140文字SSを書いてください。
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「なぁ、もし1つだけ願いが叶うとしたら、お前は何を願う?」
激しく求めあった後、気怠げに、それでも満ち足りた表情でそんなことを訊ねられた。
波打つ黒髪を指で絡め取りながら、しばし考えてから、口を開く。
「お前の中に、常におれが在ること、かな」
そう告げると、その大きな目をぱちぱちと瞬かせた後、盛大に吹き出された。
「そんなの、もう叶ってんじゃん!」
ケラケラと笑って、胸元に頬を擦り寄せてくる様子を、愛しく思いながら、苦く笑う。
この、嘘つきめ。
お前の中には、おれの在る隙間などないだろうに。
仲間達と、自分の野望。
それで、お前の中は満たされているはずだろう。
そんな本音を隠して、その肉厚な唇に、噛みつくようなキスを贈る。
再び灯る情欲に流されるまま、その体を貪った。
沈む艦。
姿を見失った仲間達。
指一本すら動かせない我が身。
全てに絶望しながら、なお。
─この様が伝われば、お前の中に、おれの在る場所が出来るだろうか?
海水に浸され、薄れゆく意識のもとで、そう強く願った。
☆140字大幅オーバー。ポラタン事件に寄せて…😭
貴方は🐯🤥で『誰にも渡さない』をお題にして140文字SSを書いてください。
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何故だか唐突に、脳裏に浮かんだ光景。
海の底に、沈んでいくあいつの姿。
妙にリアルで、ヒュッ、と一瞬、息が詰まる。
果てしない海。おれ達の棲家で、大切で、大好きな場所だけれど。
例えお前でも、おれからあいつを奪おうとするならば許さない。
誰にも渡さない─あいつは、おれのものだから。
激しい怒りと、焦燥に胸を焼かれながら、ここから動けない自身が酷くもどかしかった。
☆またもや140字オーバー💦最初は🐯さん視点で考えてたんですが、🤥くん視点にしたら前回のお題とうまく対になったので。ゴッドの覇気の本領発揮。
貴方は🐯🤥で『なんて身勝手な願い』をお題にして140文字SSを書いてください。
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生きている。
満身創痍で、身体のあちこちから軋んだ痛みが襲ってくるが、その痛みこそが、生きているという証。
そして、そんなおれに覆いかぶさって、泣きじゃくっている愛しい人の姿があった。
「がっだ…ぎで、でっ…!ほ、ほんどぉに、がっだ…っ!」
くぐもった声。涙でぐちゃぐちゃの顔。抱きついてくる、体の暖かさ。
ああ─また、この身に受けることが出来て、良かった。
「お前が…っ、海に、沈んでいく、イメージが、流れこんできて…っ、不安で、怖くてっ…!生きた、心地、しなかった…っ!」
「見聞色の覇気か…」
どれだけ離れた距離の出来事を察知出来たのだろう。流石は、ゴッドと言うべきか。
「…心配かけたな」
まだ上手く動かない腕で、それでもなんとか、愛しい人の髪を撫でる。その行動に、怒ったような、困ったような顔で、愛しい人は口を開く。
「絶対に…絶対に!おれの見てねェ所で、命を落とすな!絶対だぞ!」
ああ、なんて身勝手な願いだろうか。
だが、それが、こんなにも─嬉しい。
「ああ…約束する」
そう答えれば、未だ涙の残る瞳で見つめながら、絶対だぞ!と小指を差し出された。
それに、自分の小指を絡めて、何度か上下に揺すった。
もう二度と、この温もりを離したくない。
そんな想いを込めて、絡めた小指にそっと口接けた。
☆3部作ラスト。最後まで140字オーバー…字数内に収めるのなかなか難しい。捏造設定。頼むからみんな無事でいてくれ…😭