毒(あい)「あんた、マスターに何してやがる?」
束の間のひととき。お茶の用意をしていたらロビンフッドに言われた言葉に僕は笑って答える。
「今は何も。ただ僕が生きていけないようには少しづつしてるよ」
その答えに彼、ロビンフッドは深くため息をつく。この様子じゃ薄々勘づいてたんだろう。それでも今まで来なかったのは思うところがあったのかなんなのか。
「あんたが何をしようが勝手だが、言っておく」そう言ってすれ違い様に彼は僕に言った。
『あんたのしてる事、マスターは知ってる。それでもあんたに言わないのは信頼しているからだろう。あんたのしてる事は…』
その言葉に僕は笑う。分かっている。それでも辞めることは出来ない。
彼を僕は愛してしまったから。
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