月の南中高度ここは大昔、古代の民達が神に供物を捧げる為に造った神殿だ。夜の闇を恐れる者たちは、聖なる月の光による浄化を求め、女神に供物を捧げた。
闇に潜むマモノを祓う光と引き換えに、彼等が払った代償は、清き魂ーーつまり、幼い子供の、穢れを知らない命だ。
血塗られた儀式は、いつしか内部抗争を招き、光を求めた者たちは、皮肉にも手に入れた光の力によって、その文明に闇の帳を下ろした。
月の南中高度
「遺跡で怪物が大暴れしている」と近隣の住民からの通報を受け、現場に急行。城から郊外の荒野まで、わずか5分で到着したにも関わらず、貴重な遺跡群は中央の神殿のみを残して既に大破していた。
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