入試二月〇日。今日は高校入試の日だ。碇シンジと渚カヲルはそこそこな難関校を受ける。
学校からも「いつも通りにやれば全然合格できる」と二人とも言われていた。
平常心を保つことを考えながら受験校に向かった。
「あ、シンジくん」
「…カヲル君!」
「今日はいよいよ入試だね」
「そうだね…カヲル君は余裕そうだね…」
「そんなことないよ」
「そうかな…」
「受験は団体戦。ピアノと同じさ」
「どういうこと?」
「二人でならできるっていうことさ」
「そっか…!」
「終わったらまたここに来よう。遅れてしまわないように早くいこう」
「そうだね!」
碇シンジは渚カヲルに会ったことですっかり緊張は解けていた。
なんならいつもよりもできそうな気がしてくる。軽い足取りで校舎に入っていった。