【and】少年と伊達男est venu te chercher
迎えに来た
正門前で長い金髪をなびかせたクールな美丈夫は、見たことのないような、にこやかな笑顔で優に手を振った。
今日の午後には任務を終えたジャン・ジャックモンドが日本に着く。
優はソワソワしながら、昼を終えた。
本当は今すぐ帰りたい。会いたい。
だが学校にも居たいジレンマ。
とりあえずは学業を優先させようと、大人しく午後の授業を受けた。
ホームルームも終わり、クラスメイトと雑談しながら窓の外を眺めれば、そこには見慣れた長い金髪が風になびいていた。
「ジャン…」
驚いて固まった優にクラスメイトが心配をする。
「わりぃ、急用」
優はカバンを引っ掴み、廊下を駆け抜けた。
正門に辿り着けば、やはりそこにはジャンがいて。本当は飛びついて抱きつきたい所をぐっと堪える。
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