太陽と月の鈴ちゃんside「私ね、その、千頭くんに、好きだって言われたことなくて」
その言葉を聞いて、はぁぁ!!?と普段なら出さないような大声を出してしまった。
カミシンは一体何をしているのか。好きなど、言われずとも分かるだろう、なんて思ってはいけないのだ。
人生において、大切な人に明日突然会えなくなることが起こり得るというのは、私が痛いほど良く分かっている。それが生死か、物理的な距離か、はたまた違う何かかという違いはあるけれど、伝えようとしなければ、その人が何を考えていたか分からないままになってしまう事なんてザラにあるのだ。
カミシンとのトーク画面を開き、急いでメッセージを打ち込む。
『鈴:カミシンてさ、ルカちゃんに好きって言ったこと無いの?』
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