テリトリーの外側容彩祭に招かれたアルベドは、吟遊詩人やクレーを伴ってモンドから渡航して稲妻に降り立った。初めて訪れる異国への期待を表現するにはクレーの方が表情豊かではあったが、アルベドも内心、普段と全く異なる環境で絵画の機会を得られたことに胸が躍っていた。
出迎えてくれた案内役は、パイモンと旅人である空だった。はしゃぐクレーや吟遊詩人たちと共に導かれ会場までを歩いていると、道中で空を見かけた稲妻の住民たちが時折声をかけてきた。
「よお旅人の兄ちゃん、今日はえらく大所帯じゃねえか! こっちじゃあんまり見ない格好の奴らばっかりだが、知り合いか?」
「うん、彼らは容彩祭で招かれたモンドからの客人だよ」
「オイラたち、この祭りの間は稲妻にきたみんなを案内してやるんだ!」
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