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    ゆきこ

    軌跡のロイド沼在中、支援課箱推し。ロイド君を中心に色々雑多に放り投げてます。正直地雷原のようなものだと思うので自衛をお願いいたします。
    Rとかこれはちょっと、という話はこそフォロ限定にしておりますがどうかご了承くださいませm(_ _)m

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    ゆきこ

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    支援課で、風呂の日なのでそういう話。困ったらミシュラムに新しい施設や設備を増やせばいいとか思っている節がありますが、すべて捏造でございます。
    支援課と言いつつもメインはロイドとランディかもしれません。そんなにランロイな香りはしてないと思いますが(汗)

    #軌跡
    locus
    #特務支援課

    「これは……」
    「一風変わった支援要請ですね」
    「時間指定つきか。それも夕方、他の要請が終わった後。可能なら課長や、ワジやノエルも一緒にって、何なんだろうな」
    「課長は……。書類の山が出来てたし、昼から会議だって言ってたな。ワジも任務中だから無理だが、ノエルには後で通信を入れてみるか」
    「そうね、そうしましょうか。にしても、試してもらいたいものって何なのかしら……」
    「キーアもいっしょに行っていいの? 危ないことじゃないのかな?」

    その日も特務支援課に来た支援要請はたくさんあり。ひとつひとつ内容を確認しながら今日はどういう組み合わせで要請に当たるか考えていたロイドたちだったが、最後の要請に首を傾げる。
    詳しい内容には触れずただ、夕方試して欲しいものがあるので、他の要請が済んだ後に着替えを持ってミシュラムに来てください、とだけ書かれていたからだ。
    差出人はマシュー。ユウナの父親だった。
    彼は信頼出来る人物だ。なのでおかしな事ではないだろう。だが。

    「……気にしていても、仕方がないか」
    「そうだな。あの人からの要請なら、多分問題はねえだろ」
    「夕食はどうしようかしら? ミシュラムに行くなら、たまには奮発してあそこのレストランで食べてもいいかもね」
    「賛成です。こんなに働いているのですから、たまには贅沢したっていいと思います」
    「今日はレストランで食べるの? やったー!」
    「決まりだな。なら、終わったら一度ここに戻ってから、駅に行こうか」

    帝国の統治下でミシュラムやウルスラ病院への鉄道も整備されており、今ではとても便利になっている。特にミシュラム行きの便の数はかなり多く、しかも船より早いため、ロイドたちもそれを使う事にする。
    こうして二組に別れてその日の仕事を始めたロイドたちは、特に問題なくその日の業務を終えると支援課ビルに集合した。

    「よし、全員揃ったな。ノエルも都合がついて良かったよ」
    「久しぶりにロイドさんたちとご一緒出来て、嬉しいです!」
    「私たちの方こそ嬉しいわ、ノエルさん。……課長はやはり会議が長引いているようね」
    「お前らだけで楽しんでこい、だそうですが、何か知っているんでしょうか?」
    「んー、どうだろ? でも、楽しんでこいっていうことはやっぱり危なくはなさそうだねー」
    「んじゃ行くか。早くしねえと日が暮れちまうぜ」

    こうして支援課一同は知り合いに声をかけられながら駅へと向かい、ミシュラムへとやって来た。

    「ああ、皆さん。こちらです!」
    「こんにちは、マシューさん。ご無沙汰しています」
    「忙しくて要請でもない限りなかなかこちらまで足を運べなくて。お元気そうで何よりです」
    「はは、ありがとうございます。セルゲイさんとワジ君がいないのは残念ですが、皆さんもお変わりなさそうで何よりです。夕食はもうお済みですか?」
    「いや、まだっすね。要請が終わってすぐこっちに来たもんで」
    「なら先に夕食を済ませてください。今日はこちらで持たせていただきますから」
    「え、本当ですか!?」
    「テ、ティオちゃん」
    「はははっ。皆さんには娘共々散々お世話になっていますから、今日は是非ごちそうさせてください」
    「は、はあ。……なら、お言葉に甘えさせていただきます」
    「ありがとー!」
    「どういたしまして。ああ、荷物は……」
    「大丈夫ですよ。こんくらい大した量じゃないっすから」
    「そうですか。では、お食事が済みましたら、そうですね。そこのロビーへいらしてください」
    「わかりました。それじゃ行こうか、皆」

    それからレストランでいつもより豪華な食事を楽しんだ後、一同が指定された場所へと行けば、マシューにこちらです、と案内される。
    そして着いた先の扉には、変わったカーテンがかかっていた。

    「これは何かしら。見たことがないわね」
    「うーん、よくわからないな。文字が書いてあるけど」
    「ランディさん。もしかしてこれは」
    「ああ。魔女の里で見たのとちょいと似てるな。……なあ、マシューさん。こいつはもしかして?」
    「はい。大浴場です」

    さすがに温泉ではありませんが、と頭を掻きながら言うマシューだったが、トールズ第Ⅱ分校に滞在して以来大きな風呂の魅力に取りつかれていたティオとランディは、キラキラと目を輝かせる。
    そして、いつの間にこんなものを作っていたのか、だの、お試しってこれの事ですよね、今日はタダで入れるんですよね? とテンションが上がったふたりがマシューに詰め寄るのを、ロイドたちは呆気に取られた顔で見ていた。



    「トールズから帰って来てから度々大きな風呂が恋しいってぼやいてたけど、そんなに気に入ってたとはな」
    「お前も一度入れば分かる! 広い湯舟にゆったりと浸かれば、疲れも抜けるし極楽気分ってな」
    「そんなもんか? リィンの温泉フリークっぷりを笑えないな、ランディ」
    「あ、あいつと一緒にすんなって。さすがにあそこまでじゃねえだろ」

    男女に別れた後、ロイドとランディは脱衣所で服を脱ぎながら笑い合った。
    これも一応仕事の一環ではある。だが、後で感想を聞かせてくれればいいとの事で、ならば楽しまなければ損だと満喫する事にしたのだ。
    湯着に着替えたふたりが洗い場へ通じる扉を開けば、そこはかなりの広さで。
    ミシュラムという事で、大勢の人たちが利用する事が想定されているのだろう。
    それをふたりで貸し切りなんて贅沢だよな、なんて言いながらそれぞれ頭や体を洗うと、湯舟に浸かる。

    「……確かにこれは、気持ちいいな」
    「だろ? 向こうじゃほぼ毎日こんな感じの風呂に入ってたから、シャワーだけじゃ正直物足りねえんだよな」
    「ならまた出向するか? ランディなら、分校も大歓迎してくれるだろう」
    「冗談は止せって。確かにでかい風呂は魅力的だし、生徒たちは可愛くて教えがいがあったけどな。もうお前らと離れる気はねえよ」
    「ランディ……。はは、ちょっと安心したよ。うーん、けどいつか俺も、分校に行ってみたいな」
    「確か前にもそんな事言ってたよな。ま、いずれ機会はあるんじゃねえか? あの分校長からの無茶ぶりとかな」
    「う。それは出来れば勘弁して欲しい……」

    話は尽きないがあまり長湯をしてはのぼせてしまう。なのでほどほどで切り上げたロイドたちは、脱衣所へ通じる扉の前に設けられたベンチに座ると、女性陣が出てくるのを待つ。
    するとそれほど待たずにエリィたちも出てきて、マシューにお礼と感想を述べたロイドたちはクロスベル市へと戻った。きっとこの大浴場はミシュラムの新たな目玉となるだろう、オープンしたらまた入りに来ようか、などと話をしながら。


    果たして、その予想は大当たり。クロスベルには他にそういう施設がないこともあり、地元の人たちはもちろん、観光客にも人気となり、多いときには1時間以上も待つほどとなるのだが、それはまだ少し先の話、彼らが知る由もない事だ。
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    ゆきこ

    DOODLE支援課でハロウィンネタ。とはいえあの世界にハロウィンがあるのかは謎なので収穫祭を兼ねた仮装パーティーという事にしました。まあ最後にキーアがトリックorトリートって言ってますけど。彼女にこれを教えた人は一体どこから聞いたんでしょうね。
    ロイド君がくすぐったがりというのは捏造です。そうだと可愛いかなと。そしてゲスト出演の方々はこういう場が好きそうで現れそうな人という私の偏見と独断に基づいております。
    「仮装パーティーの手伝い、ですか?」

    マクダエル議長からの直々の要請という事で彼の執務室へと出向けば、その口からは意外な言葉が飛び出した。そのため、パチパチと瞬きをしながらロイドが聞き返せば、そうだ、と頷かれる。
    ここ数年は色々あり、そういった催し物どころではなかったのだが、再独立を果たし、クロスベル内に限れば、の話ではあるが情勢も幾分落ち着いているため、久々に賑やかな事をしたい。そこで思い付いたのが、収穫祭を兼ねた仮装パーティーという事らしい。
    そして特務支援課には、当日の場内での警備兼手伝いを頼みたいという事で、断る理由もないため二つ返事で引き受ける。
    となると次の話題は当然何の仮装をしようかという事だ。
    2830

    ゆきこ

    DOODLEエアスケブ4本目。くだらない事で喧嘩するロイドとランディと、仲裁しようと頑張るノエルとそれを見守るその他の面々の話。時期は碧の全員揃った後まだ比較的平和な頃でしょうか。
    リクは男性陣ということでしたがワジ君はこういう喧嘩には混ざりそうになかったので、結局喧嘩してるのはふたりだけになりました。
    短時間で書いたので色々荒いですが、読んだ方に少しでも楽しんでいただければ嬉しいです!
    くだらない事で喧嘩するロイドとランディの話支援要請の数も比較的少なく、またようやく全員揃ったメンバーにとって手配魔獣など敵ではなく。
    夕方、比較的早い時間に仕事が終わった後、それぞれくつろいでいたところで突如響き渡った大声に、エリィは驚いて一階へと下りた。
    するとキッチンの入り口では既に騒ぎを聞きつけて下りて来ていたらしいティオが中を覗いていて、その後ろからエリィも覗き込んだところ見えたのは、ロイドとランディが睨み合い、その間でノエルがおろおろとしている光景だった。

    「ねえ、ティオちゃん」
    「何でしょう、エリィさん」
    「今日の夕食当番って、確かロイドとノエルさんだったはずよね?」
    「ええ、そうです」
    「なら、どうしてこんな事になっているのかしら?」
    「それについては僕が説明してあげるよ」
    2017

    ゆきこ

    DOODLEエアスケブ2本目は初書きロイエリ(というか支援課+ロイエリ?)です。リクを見ててパッとネタが浮かんだので書いてみましたがどんなもんでしょう(汗)
    そもそも日頃ほとんど男女カプを書かないので、果たしてこれで良いのか? 大丈夫なのか? と今プルプルしてますが、せっかく書いたので上げてしまいます!
    ふたりの服装はHSのあれのような感じ(ただしエリィさんはもう少し露出は控えめ)かなと思います。
    わざわざ休みを合わせ、ロイドに買い物につき合ってもらう約束をし。今日はデートだと実家のクローゼットから可愛いワンピースを引っ張り出して、いつもより気合いを入れてメイクをしたエリィだったが、待ち合わせ場所に現れたロイドを見て思わずため息をつく。

    「はあ……」
    「え、エリィ? ため息なんかついて、どうしたんだ?」
    「……ねえ、ロイド。私ね、今日はデートだからと思って、頑張ってお洒落してきたの」
    「え? あ、ああ、とても綺麗だ」
    「ふふ、ありがとう。……なのに貴方の格好はいつもとあまり変わらないじゃない? もう少しお洒落して欲しかったなって、ちょっと思ってしまったの」
    「ぐ。……すまない、エリィ」
    「まあいいわ。貴方がそういう事に疎いのは良く知っているから。なら、そうね……」
    2620

    ゆきこ

    DOODLE支援課初期メンバーでツインテールの日らしいのでそういう話。最終的にはツインテールじゃなくなってますが(汗)
    この後、どこに行くかにもよりますが相手によって大笑いされたり可愛いって言われたりからかわれたりして散々な一日になると思います(それでも外さないし、もし魔獣の攻撃で外れでもしたらおこになる)
    その日、朝食の後片付けを済ませたロイドはミーティングルームで、目の前に広がる光景に目を瞬かせた。

    「どうしたんだ? みんな揃って髪を二つ結びにして」
    「ツインテール、ですよ、ロイドさん」
    「キーアちゃんがお揃いにしたいって言って結んでくれたのだけど。しなれない髪型は少し恥ずかしいわね」
    「いや、ふたりともよく似合ってる。とっても可愛いよ」

    ロイドの口から無自覚に放たれる言葉にはあ、とふたりはため息をつく。それに、何かおかしな事を言っただろうか、と首を傾げた後、少し言いにくそうにランディの方を向いたロイドは、疑問をぶつける。

    「……その、どうしてランディまでその髪型なんだ?」
    「んなの、俺の方が聞きてーよ」

    そう、女性陣だけでなく、なぜかランディまで髪をくくられ、更に可愛らしいリボンまでつけられていて。納得いかないのかぶすっとした表情で答えたランディがキーアに目を向けると、あっけらかんとした答えが帰ってきた。
    1413

    ゆきこ

    DOODLEタイトルまんま、支援課がわちゃわちゃっとしてるいぬの日に因んだらくがき。前に上げたねこの日を踏まえた話だけど、ねこの日にキーアに押しきられて全員(課長やツァイト含む)でねこみみをつけた事だけ押さえておけば読めるはず。なお今回はノエルとワジは欠席です(^_^;)
    初期面子でわちゃわちゃしてるの、やっぱり好きだなあ。人数的にも動かしやすくて丁度良いんですよね。またそのうち何か書けたら良いな!
    支援課でいぬの日の話 2022秋も深まってきた11月1日。
    この日も朝から忙しく支援要請をこなしていたロイドたちがビルへと戻ったのは、夕刻、もう日が沈んだ後の事だった。
    今日の夕食当番はロイドとティオだったが時間も気力もあまりなくて。少し寒いし簡単に鍋にでもしようかと話をしながら入り口の扉を潜れば、途端に4人の鼻孔を良い匂いがくすぐり。
    もしかして、と顔を見合わせた彼らがキッチンを覗けば、そこには予想通りエプロンをつけたキーアの姿があった。

    「おかえり、みんなっ! 疲れてるだろうし、今日はキーアがごはん、作ったよ?」
    「ただいま、キーア。助かるよ。帰りも遅くなっちゃったし、正直今日はあまり作る気力もなかったからな」

    にこにこと笑顔を浮かべるキーアとその頭をなでるロイドという何とも癒される光景に自然と全員が笑顔になり、その後和やかに夕食の時間は過ぎていったのだが。
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    ゆきこ

    DOODLE支援課で、キーアの誕生日のお話です。そして家族の話でもあるかな。仲良し支援課家族、大好き!
    キーアの本当の誕生日ってもう知りようがないと思うので、ならやっぱりこの日しかないだろうと書いてみました。相変わらずの会話文な上キーアちゃんの台詞って難しくて(あの漢字とひらがなのバランスが)偽物感あるかもしれませんが、読んだ方に少しでも楽しんでいただけたなら嬉しいです!
    キーアと誕生日今後のためと一時支援課が解散し。そして新しいメンバーを迎えて再始動してすぐの頃。
    日曜学校から帰ってきたキーアはどこか元気がなく、しょんぼりとしていて、お帰り、と言いながら手を広げ、いつものように突進してくるのを待ち構えていたロイドは目を瞬かせた。

    「どうしたんだ? キーア。なんだか元気がないみたいだけど」
    「ロイド。……ねえ、ロイドにも、エリィやティオやランディにも、みんなおたんじょうびがあるんだよね?」
    「あ、ああ、そうだな?」
    「きょうね、おたんじょうびだから、おうちでお祝いしてもらうんだってうれしそうにしてる子がいたの。けど、キーアのおたんじょうびはだれも知らないでしょ? だから、だれにも祝ってもらえないのかなあって」
    1836

    ゆきこ

    TRAINING支援課とセシル姉で、支援課に来たセシル姉に1日振り回されるロイド君というお題をいただいて書いたもの。セシル姉は結構難しくて、あの天然ほわほわ具合とか上手く表現出来ませんでした(泣)。振り回され具合とか色々物足りないなあと思うけど、これ以上思いつかなかったので今回はここまでという事にさせてください!
    今回ロイド君の口調はあえて零に寄せてます。セシル姉の前だと弟君が強く出るんじゃないかなと思ったので。
    「ねえ、ロイド。次のお休みの日に、支援課にお邪魔しても構わないかしら?」

    ロイドにとって姉のような存在であるセシルがそんな事を言い出したのは、支援要請を受けてロイド達がウルスラ病院に顔を出した時の事だった。近頃はアルモリカ村の療養所にいる事の方が多いのだが、この日はたまたま病院にいたらしい。
    彼女の突飛な言動にある程度慣れているメンバーだが、予想もしていなかった言葉にさすがに驚き、どうしてか、と尋ねれば、意外と(というと失礼だが)まともな答えが返ってきた。

    「だって貴方たち、ずいぶん忙しいんでしょう?だから、みんなのお仕事の様子をちょっと確認したいと思って」
    「いや、大丈夫だから、セシル姉…」
    「過労で倒れてしまったら元も子もないわ、ロイド」
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